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事例で学ぶ5つのUI改善エッセンス | 40日で登録数2.23倍。転職会議が行った32回のABテスト【中編】

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“40日間”という限られた期間の中でA/Bテストを中心としたサイトの改善を徹底的に回し続け、登録数2.23倍にした転職会議運営チーム。

効果的なKPIとテスト設計に関する前回の記事に続き、2回目となる今回は、実際に転職会議チームが32回のA/Bテストから得たという知見を5つに絞って紹介させて頂きます。

テストの考え方や具体的な改善案の出し方など、実際に使用されたシートも合わせて紹介するので、業界やサービスに限らず参考にして頂けると思います。

前回に引き続き転職会議のディレクター、黒澤氏にお話を伺いました。

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事例で学ぶ5つのUI改善エッセンス

1. まずは限界まで要素を減らす

最初に紹介するのは会員登録フォームをシンプルにすることで、CVRを13%改善させた事例です。

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図のように、改善後のフォームはシンプルすぎるのではないかと思うくらいにシンプルなデザイン。議論の結果、「メールアドレス、パスワード、メルマガのON/OFF、規約、ボタン」のみを残し、後の要素は全てなくなっています。

『ポイントは足し算と引き算を同時にやってはいけないという点。これ以上削れないというところまで要素を引き算した上で、テスト結果を見ながら必要そうな要素を随時足していくというアプローチです。』(黒澤氏)

実際に数パターン試したものの、結局1番シンプルなデザインが最も高いCVRをたたき出したといいます。

2. 文言の変更は言葉尻だけでなく訴求ポイントを変える

A/Bテストでは定番のボタンの文言の変更テスト。登録フォーム内の登録ボタン文言や、クチコミマスク(各企業のクチコミ部分)のボタン文言など複数のボタン文言改善を実施しています。

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文言の変更によって20%以上もCVRに違いが生じている点ももちろんですが、ここで是非紹介したいのが実際に転職会議で使用されていた変更案の管理シートです。

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注目すべきなのはテスト案の数と、文言だけでなく訴求ポイント(意図)も記入されている点。

『「言葉尻だけでなく訴求ポイントを変えたパターンをテストすること」と「役職関係なく皆で出し合う事」を特に重要視していた』と黒澤氏がおっしゃるように、文言の案出しはディレクターの方だけでなく、エンジニアの方も積極的に参加されています。

3. 人通りが多い場所を徹底的に改善する

実施したA/Bテストの中でも、特に効果的だったというのがクチコミマスクの改善。会員登録画面への流入の95%を占めるという大ボリュームゾーンであるため、CVRが少しあがるだけでも大きな影響があったといいます。

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複数回のボタン文言変更の他、上記のようなユニークなテストも実施。他社サービスも参考にしながら、細かい部分も含め重点的に改善していったことが、最終的な登録率2倍という目標にも繋がりました。

4. デバイスごとでも結果は大きく異なる

合わせて、PCとスマートフォンで全く同じテストをしても効果が変わるという点も注意しておきたいポイント。先ほどの事例もそうですが、ボタンの色の変更でも同様にデバイスによっても順位が変わるという結果がでています。

デバイスごとに一行で表示される文字数や文字の大きさ、レイアウトなどが変わってくるため、PCで最も良い物がスマホだとあまり結果がよくないということも。是非自社サービスでも実際に試してみて下さい。

5. CTRとCVRは別物

次の画面に遷移するための導線を改善する際に注意しておきたいのがクリック率(CTR)とコンバージョン率(CVR)は順位が異なるということ。下図はサイドバーにある会員登録ボタンを追従させるテストの結果です。

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実はCTRだけを見ると最も良かったのは1番シンプルな案でしたが、CVRが最も悪かったのもこの案。「最もクリックされたものが、必ずしも最も登録率が高いとは言えない」というのがこのテスト結果の面白いところです。

『文言のテストでも、登録が必要な旨を伝えた案がクリック数は減ったものの、CVRが高まり最終的な登録数も多いという結果がでました。常にゴールの数値に着目し、別の数字に流されないようにするのが大切だと改めて学びました』(黒澤氏)

とにかくやり続けること

いかがでしたでしょうか?アイデアの出し方や効果測定の仕方など、是非参考にしてみて頂ければ幸いです。

とはいえ、今回紹介したような知見は『結果が良くなくても諦めずにとにかくたくさんのテストを実施したからこそ得られた』と黒澤氏がおっしゃるように、まずはどんどんテストを実施してみることが何より大切です。

最終回となる次回は、そのようなA/Bテストを実施する際に大切にした心意気やチーム作りをテーマに扱います。お楽しみにお待ちください。

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