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子育て女性が憧れる働き方を創造する。Mama Growth Hackerzプロデューサー高橋政俊

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リサーチや企画、デザイン、運用等の全てをワンストップで対応しながら企業の成長を仕掛ける、ママだけのグロースハッカー集団「Mama Growth Hackerz(以下、ママグロースハッカーズ)」。

クリエイター養成スクールのデジタルハリウッドSTUDIO福岡、リクルートジョブズ、Kaizen Platformの3社が福岡市応援のもと協同して実施した、妊娠や出産を機に仕事を辞め、働く事にブランクのある子育て中の女性に対し時間や場所に縛られない働き方を支援する「Growth Hack for Woman プロジェクト」が発端となり、誕生したユニットだ。

ママグロースハッカーズの結成においてキーマンとなった人物が、デジタルハリウッドSTUDIO福岡でゼネラルマネージャー(校長)を務める高橋政俊さん。彼の創案したコンセプトなしには、同ユニットの誕生は決してありえなかったという。

今回は、高橋さんの辿ってきたキャリア。そして、何をきっかけとしてママグロースハッカーズを結成し、どのような未来を実現しようとしているのかを聞いた。

創業エピソードを昔話のように聞いて育った少年時代

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元々は、デザイナーとしてキャリアをスタートさせた高橋さん。その道を志したきっかけは、大学時代に研究室に置いてあったMacintoshパソコンに触れたことだという。

「パソコンの中に、PhotoshopやIllustratorなどのデザイン用ソフトがインストールされていたんです。使ってみて、こんなに面白いものがあるのかと衝撃を受けました。そこからデザインの道にのめり込んだんです。

大学では全くデザインとは関係のない体育教員を目指す勉強をしていたので、大学3年生の頃にデジタルハリウッド福岡校(現デジタルハリウッドSTUDIO福岡)とのダブルスクールでデザインを学び始めました。

その知識をベースにして、大学在学中からフリーランスのデザイナーとして様々な仕事を受託するようになっていたんです」

デザインの仕事は順調に増え続けていたため、大学卒業後はフリーランスとして生計を立てることを決めたという高橋さん。決心をした際に不安はなかったか尋ねてみると、「いえいえ、なかったですよ」と真っ直ぐな瞳で答えてくれた。

「実は、私の家族や親族は起業家が多いんです。例えば、父親は料理人として総理大臣から賞をいただいて起業しましたし、叔父は日本有数の設備を有するダンボール製造・販売会社を起業しました。

そして私の母親は、彼らの創業エピソードを幼い頃から私によく話してくれていたんです。貧しく何もない頃から、彼らがどれほど必死に働いて財を成したのか。成功した後、どれほど周囲の人たちに利益を還元していたのかということを。

それにすごく感化されて、自分も将来は独立・企業したい。そして、周りの人たちに何か良い影響を与えられる人間になりたいというモチベーションを、少年時代から強く持っていました」

僕はわがまま。だからこそ、改革できる

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▲ ママグロースハッカーズの働き方の特徴のひとつとして、在宅で働くママグロースハッカーが数名単位でチームを結成し、企業やサービスの成長をはかるためのプロジェクトを進めていくことが挙げられる。普段からチーム内で情報共有を徹底することで、育児や家事、介護などで誰かが案件を進められないとき、他の誰かがヘルプに回れる体制を作っているのだという。(引用元: http://www.mgh.plus/

大学とデジタルハリウッド福岡校(現デジタルハリウッドSTUDIO福岡)を卒業した後には、デザイナーと兼業する形で同校の講師や広報スタッフのアシスタントとしても働くようになったという高橋さん。その仕事の中で受けた周囲からのアドバイスが、彼の人生を大きく変える転機となった。

「デジタルハリウッド福岡校で様々な仕事をやっていくうちに、周囲の方々から『高橋は、企業プロモーションや人材育成が向いている』という声をいただくことが多くなってきたんです。自分の適性は、実はそちらにあるのだと気づきました。

ちょうどその頃、当時の福岡校のゼネラルマネージャーに『企業プロモーションや人材育成というのは、究極にクリエイティブな仕事だ。うちで、本腰を入れてやってみないか?』と声をかけていただいたこともあり、それらの業務に本格的に取り組むことになったんです」

その後、持ち前のセンスを発揮して福岡校の業績アップに貢献した高橋さん。その辣腕はデジタルハリウッド全社に知れ渡り東京の本部へ召致され、全社の広報・販促企画や事業再建、新規事業の立案などにも携わることになったという。

「経営状態が思わしくない拠点や事業部の再建プランを立てて業績を回復させたり、e-learningが一般的でなかった2006年にライブ配信による1対Nによる双方向型のオンラインスクールを作ってヒットさせたり、事業拡大のための企業買収、関連会社の社外取締役など、20代で本当に色々なことを経験させていただきました。

人材育成の現場から事業経営まで一通りを経験した後、異なる業界で自分のチカラが通用するのか試してみたくて、ベンチャー企業で新規事業を立ち上げるため退社しました。そこで複数の事業を立ち上げ終わった頃、母校でもある福岡校を再建して欲しいと声をかけていただいて。福岡校の経営に携わることになって校長に就任したんです」

成功の秘訣は何なのか尋ねてみると、高橋さんはこう答えてくれた。

「僕、すごくわがままなんです。自分が『これをやりたい』とか『面白そうだ』と思ったものは意地でも通すところがあって。ただし、わがままを通すからには、途中で諦めずに徹底的にやる。やるだけやって駄目だったら自分が責任をとって辞するくらいの覚悟で、どんなプロジェクトにも取り組んでいます。

何か大きな変革を起こすときには、必ず周囲からの反発が起こるものです。そんなとき、組織をマネジメントする人間には、誰のための、何のための変革なのかを見失わない信念の強さ。そして、周りの人間が一緒に実現した未来を妄想したくなる伝達力と、組織と個の力を最大限に発揮させるリーダシップが必要だと思っています」

プロカメラマンをも生む、ママコミュニティーのポテンシャルの高さ

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校長に就任した後、高橋さんはなぜママグロースハッカーズを結成するに至ったのだろうか。その構想を思いついたのは、ある趣味のサークルがきっかけだったという。

「妻と一緒に、『ママさんカメラ部』というサークルを運営していた時期があったんです。そのサークルで定期的にイベントを開催し、写真が上手になりたいメンバー同士で写真の撮り方や機材の情報交換を積極的に行っていました。その過程でメンバーのスキルがどんどん上がっていき、なんとプロのカメラマンになる人まで登場してきたんです。

『共通の目的をもったママ同士が交流できる環境があれば、学びやスキルアップにつながり、未経験からでもプロに負けない力を発揮できる。ママのコミュニティーは大きな可能性を秘めているんだな』と実感しました」

そんな考えを持っているところに偶然出会ったのが、Kaizen Platformの社員だったという。

「その社員の方と話をしているうちに、『ママ×グロースハック』という構想が頭に浮かびました。育児や家事、介護をしながら在宅でできるグロースハッカーの仕事は、ママにすごくマッチしています。

それに、ITリテラシーが備わったママ同士がクラウドサービスを活用することで、在宅でも密にコミュニケーションを取り合って業務を進められるので、ママさんカメラ部のようにシナジーが発生すると思ったんです」

高橋さんはKaizen Platform社員と意気投合した。そして、その社員がリクルートジョブズと連携し、最終的にGrowth Hack for Woman プロジェクトが発足することとなった。それがママグロースハッカーズ結成のきっかけであることは、冒頭でも述べたとおりだ。

目指すのは、ママたちに勇気を与えるアイドルグループのような存在

これから高橋さんは、ママグロースハッカーズをどのようにプロデュースしていきたいと考えているのだろうか。その展望を聞いた。

「このユニットが、働きたいママたちにとってのアイドルグループのような存在になればいいなと考えているんです。既存のメンバーに憧れて『こんな働き方をしてみたい』『私にもできるかもしれない』と思ってくれた方々が、このユニットへの加入を目指してくれるような魅力的なものにしたい」

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▲ママグロースハッカーズ公式Webサイトでは、所属する全てのメンバーの写真とプロフィールを掲載している。こうしたメンバー紹介の方法も、まさにアイドルグループ的だ。(引用元: http://www.mgh.plus/

また、このユニットが「出産や育児を経験したママの働き方」そのものを改革するきっかけになればいいと、高橋さんは結んだ。

「今の日本では、働く時間や場所が限られているママたちは、やる気があったとしてもなかなか自分が思い描く働き方を実現できません。リモートワークができる企業もまだまだ少数派ですし、それを実現するにあたっての制約も多い。そんな環境を改善していきたいですね。

ママたちの能力が社会から高く評価されるよう、“ママの働き方”そのものをプロデュースしていけたらいいなと思っています。道のりは大変だと思いますけど、難しいからこそ面白い。そういう状況の方が、燃えるんです」

ママグロースハッカーズが、新しい働き方の象徴になる

ママグロースハッカーズの立役者である高橋さんの実現力。そして、「色々な制約があるけれど、本当はもっと働きたい。やりがいのある仕事で輝きたい!」というママたちのニーズが合致し、同ユニットは走り始めた。

現代は、働き方のスタイルが多様化していく過渡期の時代だ。リモートワークが徐々に普及し、時短勤務が一般的なものとなり、会社に出勤してフルタイムで働く以外の働き方が、少しずつ許容されつつある。

そんな時代において、ママグロースハッカーズが新しい働き方の「象徴=アイドル」のような存在となっていく。高橋さんの言葉は、そんな未来を予感させてくれた。