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ランディングページの大幅な改善は「ストーリーライン」がカギ |Yahoo!パートナー事例記事

本稿ではこれまでとは少し趣向を変え、細かい改善ではなくランディングページ(以下LP)の大幅なデザイン変更で成果がでた事例を紹介します。

大幅なデザインの変更時にポイントとなるのが“ストーリーライン”をきちんと決めてること。

要は、サイトのゴールを踏まえた上で、そのLPの目的や役割、ユーザーの行動などを、予めストーリー立てておくようなことで、A/Bテストを実施する上でも非常に重要です。

今回はヤフー様にご協力頂き、ストーリーラインを予めしっかりと決め手おくことで、大幅なデザイン変更でCVRを改善した、Yahoo!パートナーの事例を紹介してきます。

事例概要

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A/Bテストを行ったのは、300万人以上が登録している、国内最大級のパートナー探しマッチングサイト「Yahoo!パートナー」の、PC版・スマホ版双方のランディングページ。

サービスの特性上、無料会員と有料会員の2パターンの会員が存在する中で、今回は無料会員登録をCVとして設定しました。

担当者の方によると、元々サービスのプロモーションの方に注力していたこともありLPの改善にそこまでリソースを割けていなかったとのこと。

ストーリーラインを設定し、訴求するポイントを絞る

最初に仮説を立てた際に、元々のLPでは、このページの目的や内容がブレているのではないかということに着目されました。

具体的には、無料会員と有料会員双方の特徴やメリットを紹介したページになっていたため、”結果として何を伝えたいページなのか”が訪問者にとって伝わりづらい状況になっているのではないかということです。

無料会員登録を増やすことを目的として設定したため、LPでは無料会員のメリットを訴求することに振り切ろうと決め、具体的なテストの方向性を決定した後、グロースハッカーからデザイン案を募り再度A/Bテストを回すことに。

このタイミングで有料会員にさせるためのユーザーコミュニケーションとは完全に切り離し、新たにストーリーをきちんと設計し直した点が、その後のA/Bテストの成果に大きな影響を与えました。

無料会員のメリットをわかりやすく整理した結果11%の改善

結果(PC版)

上記を踏まえて行ったA/Bテストの結果がこちらです。
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ファーストビューはもちろん、ページの下部まで全体的にガラッとデザインを変更した結果、無料会員の登録率が11%改善されました。

元案では訴求すべき無料会員のメリットがサイト内で1箇所に情報がまとまっていなかったため、グロースハッカーが自分達で情報の整理やキャッチコピー作成まで行ったデザイン案を複数作成しテストを実行。

結果的に、全く別の場所にあった「体験談」をLPに持ってきた上で、無料会員のメリットを3つに整理した案が最も改善率が高い結果になりました。

ファーストビューで3つのメリットを強調することに加え、体験談を用いてより具体的に使用するメリットや安心感を訴求できたのが改善に繋がったのではないかと考えられます。

結果(スマホ版)

また、並行して行ったスマホ版の結果はこちらです。
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PC版と同様に元案を大きく変更した複数案でA/Bテストを行ったところ、PC版と似たように体験談を入れてメリットや安心感を伝えつつも、情報量を押さえコンパクトにした案が最も良く、39%の改善率でした。

大枠のストーリーが定まることで、細かい改善もより効果的になる

いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、大幅なページの改善時のカギとなる”ストーリーライン”について紹介してきました。

事例のように、一度大きな方向をA/Bテストを通して定めることができれば、その後は細かい改修を積み上げることで、さらなる業績の向上も期待ができます。

なかなかサイトの改善が上手くいかないとう方は、ストーリーの部分を一度見直してみるといいかもしれません。

Yahoo! JAPAN様、今回は非常に参考になる事例のご提供ありがとうございました!

またplanBCDでは、今回の事例のように様々な業界のクライアント様のサイト改善をして下さるグロースハッカーの方々を募集しております。
ご興味がある方は是非こちらからご登録(無料)ください

平均改善率28.9%を誇るplanBCDの注目グロースハッカー・株式会社やじるし様インタビュー

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8月の参加以来、約2ヶ月で70件以上のデザイン案を投稿し、平均改善率20%以上を誇る、planBCDの注目グロースハッカー、株式会社やじるし様。

今回は代表の小柳氏に、成果を出す秘訣や実際の報酬の話などを含め、グロースハッカーとしてplanBCDを試された上でのリアルな感想をお伺いしてきました。

2ヶ月弱で投稿案は73件、平均改善率は28.9%の注目グロースハッカー

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今回インタビューにご協力頂いた株式会社やじるし様は、ウェブサイトやアプリケーションの制作を得意とされていて、今年の8月にplanBCDにグロースハッカーとして参加頂きました。

8月からの約2ヶ月程で、

  • 73件のデザイン案を投稿
  • そのうち約50%の案が実際にクライント様から採用
  • 採用された案の平均改善率は28.9%

 


という大変な高成績を収められています。

1つあたりの作業のスパンを短くできることを魅力に感じた

そもそもplanBCDに登録頂いた経緯としては、運営側から送られてきたメールに興味を持ち、実際に担当者と話をしたことがきっかけだといいます。

「planBCDであれば、プロジェクト1つあたりのスパンを短くできそうだ」とのお考えからジョインされましたが、実際やるからにはなるべくコンスタントに、との想いから、今では作業量の半分くらいをplanBCDに当てて下さっています。

実際に使ってみた感想

画面上でのコミュニケーションになるので、想像力を働かせることがカギ

実際に使用した上で苦労された点については、コミュニケーション面とのこと。

『クライアントの方と直接話をするのではなく、画面上でのコミュニケーションになるため、“相手が何を考えているのか”想像力を働かせる必要があり最初は少し苦労しました。

とはいえ、多くのことはプランニングシートに書いてあり、それをしっかりと読んだ上で進めれば特に問題が発生することはないため、今では特に心配はないです』
(小柳氏)

*プランニングシートとは、クライアント様がデザイン案を募集される際に作成されるシートで、テストページ、変更箇所、注意点が具体的に明記されたものです。

「作り直すくらいの勢いで」と言われた時は燃えた

想像力を働かせた自分ならではのデザイン案が作成できるるため、変更の余地が多い案件程モチベーションが上がるという小柳氏。

『プランニングシートに「作りなおすくらいの勢いで」と書いてあった時には、仮に制作工数がかかってしまって割に合わないとしても、やっぱり燃えましたね(笑)』

とお話されるように、ご自身のアイデアを基にサイトを改善し、元案や他のグロースハッカーが作られた案との結果を見比べることができる点は1つの魅力とのこと。

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気になる報酬面や、成果をだすためのポイントとは

報酬面はデザイン案がどのくらい採用されるか次第

実際の所、グロースハッカーに興味のある方が最も気にされるのは報酬面ではないでしょうか。この点に関して伺ってみると、

『デザインの制作効率とデザイン案の採用率次第で、その辺りはまだ明確には判断でないというのが正直なところです。ただ、今の採用率が保てれば十分ペイすると踏んでいるので、この採用率を保てるようにしたいです。』とお答え頂きました。

伸びしろを考えて作る

『採用されるという観点とはちょっと矛盾してしまうのですが』という前置きでお話くださいましたが、小柳様が最も大事にされてることとして、「伸びしろを考えて作る」という観点を強くお持ちであるとのことです。

外部のグロースハッカーとして関わるからこそ、社内からは出てこないような案を出す。それで採用率が下がってしまうのであればしょうがない。とのこと。

ボタンの色の変更や配置の変更などの、簡単で短期的かつ確実に結果が出る方法は色々あるものの、”ある程度大胆にデザインを変更し、その上で結果が出たら細かいブラッシュアップ施策が取れるような案”が1つの目安。

『せっかくA/Bテストをしてもらうのだから、普段だと本採用は無理だなと思われるような案をあえて出すようにしています』

とおっしゃるように、細かい改善案だけでなく時には、エッジの効いた変更案を投稿することが、結果的に高い採用率はもちろん、改善に繋がっているのではないでしょうか。

【事例】転職サイト「Green」のランディングページ改善案

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例えば、転職サイトGreenのA/Bテストでは図の様な改善案を作成頂きました。

『サイトを開いて最初に視点が行くのは主に左上ですが、フォームは右側に配置したほうが効果が高い場合が多く、この左上と、フォームの送信ボタンが来る右下をつないだバックスラッシュ型の構図に入力項目を配置してまとめました』という改善案。

元のサイトデザインから大きく離れ、配置の変更に加えて背景画像の抜本的な変更および、入力項目を吹き出し形式にすることで、新規登録率の大幅な改善に成功しました。

規約面をきちんと把握した上で登録することが大切

またグロースハッカーとして登録をする際の注意点に関しては、

『基本的にはグロースハッカー側が責任を追う形になることに加え、グローバルなサービスのため、特に個人でジョインする場合には規約の面はよく把握した上で利用することが大切

とのこと。今後グロースハッカー登録を検討して下さっている方に対しては、かなり実践的なアドバイスです。

他のグロースハッカーの人とは刺激し合いながら一緒に頑張りたい

最後に、思いきって”他のデザイナーの方にplanBCDを薦められるか?”、正直なご感想を伺ったところ、

『まだ「試している」という感が強く、どこまで作業を軽減できるのか、結果的に1ヶ月でどれだけ回せるのか、そういった期待値がちゃんと見えてから、薦める人には薦めたい』

とご回答頂いた上で、『仮に弊社だけが良い案を出せたような場合がもしあったとしても、クライアント様が使う意味が薄れてしまうと思うので、他のグロースハッカーの方とも刺激し合いながら一緒に頑張りたいです』とコメントを頂きました。

小柳様、この度はお忙しいところご協力下さり、ありがとうございました。

また、planBCDでは引き続き、様々なサイトを改善してくれるグロースハッカーの皆様を募集中です。
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「細かいサイト改善」で成果を出すための仕組みとは? CHINTAI社の細かいA/Bテスト事例(後編)

「細かい改善を積み重ね、成果を出す」ためにはどのような工夫・仕組みが必要か、2つの事例を紹介した前回の記事に続き、今回はその仕組みに焦点をあてていきます。

前回同様、株式会社CHINTAIの宮川様、安東様にご協力頂き、具体的な仕組みや考え方について詳しくお話頂きました。

案出しのやり方や、細かい改善で成果を出すためのポイントなどは必見です!

テスト実行までに時間をかけすぎない

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ユーザーさんが多く通る場所に絞って改善する

細かい改善を実行する上で注意したい点は、「改善場所の選定や改善案の作成に時間をかけすぎない」こと。

CHINTAI社では改善する場所を”多くのユーザーさんが通る場所に絞る”ことで、改善点の選定に余計な時間を書けないように気をつけています。

参考事例のキャプチャを共有してナレッジを貯める

同業他社さんだけでなく、例えば保険やEコマースなど他業界のサイトからも積極的に学ぶようにしています。多業界の事例も参考にすることで、今までの枠に縛られず考える事ができています。

と宮川氏が話すように、業界に限らず様々な事例を研究し、積極的に活用することがポイント。

各担当者が参考になると思ったものは、キャプチャを1つの場所にためたり、MTGで口頭で共有することで、チーム内にナレッジを貯めていきます。

案出しや会議もスピーディーに

テスト案の検討は週に1回のMTGで決定するとのことですが、時間をかけすぎないような仕組みが構築されています。

毎回のMTGでは各メンバーが2つ以上A/Bテスト案をもってきて、30分〜1時間程でその場でどのテストを実行するかを決め、すぐテストをします。

各メンバーが毎週2案もってくることをルールにすることで、必然的に1つの案を作るのに時間をかけすぎないようになったといいます。

改善の型を作り、ひたすらテストを回す

実際に今回実施した2つのテストについても詳しく伺いました。

事例1:CVボタンの文言を研究し語尾を「名詞」と「動詞」で実験

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事例1では、、文言が「動詞」と「名詞」どちらで終わる方が効果が高いのかを試しました。以前は雰囲気で特に根拠がなく決めていたので、数字できちんと把握したいという意図がありました。それにボタンのサイズのテストを組み合わせて行いました。

文言に関しては、”名詞より動詞の方がより相手にアクションを喚起しやすいので効果的”とよく言われますが、今回のは最終的に文言を名詞にし、ボタンを大きくしたC案が最も良い結果がでました。

ただ、ページや時期ごとにも結果は変わってくるため、『あらかじめ「名詞」「動詞」など、いくつかパターンを作っておき、時間をかけすぎず何度もテストを繰り返すようにしている』といいます。

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実際今回の事例においても、前段階でボタンの文言のみのテストをした際は、名詞より動詞の方がCVRが高いという結果がでており、この辺りは今後も継続的にテストを行っていくとのこと。

事例2:「エリア」と「都道府県」などの同義語で結果が変わるのか実験

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事例2は家賃相場を見た人はモチベーションが高く、CVRが高い傾向にあった一方で、ページの離脱率が高かったことからこのページの改善を決定。

仮説として、他のページとの違いが伝わらず、ユーザーが離脱してしまうのではないかと考えました。まずは文言に着目し、同義語に変えたり、事例1と同様「動詞」「名詞」を変えてテストをしました。

「調べたい」と「住みたい」や、「エリア」と「都道府県」など、文字の見た目やバランスのわずかな違いで最大5%の違いが生じました。

細かい改善で成果を出すための3つのポイント

細かい改善をする場合には、以下の点に注意する事でより成果に繋がりやすいです。

  • ユーザーがたくさん訪れる箇所に絞る
  • 同義語や「名詞」「動詞」など改善案の”型”を作り複数のページで試す
  • 案出しや会議の時間を極力減らし、とにかくテストをする

繰り返しになりますが。細かい改善だからこそ、最初にパターンを作ってスピーディーに、かつ地道にA/Bテストを積み重ねていくことで初めて成果をあげることができます。

皆様もCHINTAI社の事例を参考に是非チャレンジしてみてください。

また、KAIZEN platform Inc.では、そのような細かい改善からかなり大胆な改善まで、様々なサイトを改善してくれるグロースハッカーの皆様を募集中です。

成果に応じて報酬を得て頂く事も可能ですし、サイト改善のナレッジを蓄積できるというお声も頂いております。
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「細かすぎる改善」で成果はでるのか?CHINTAI社の細かいA/Bテスト事例(前編)

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「細かい改善を継続することが重要」とよく言われますが、実際に本当に細かい変更で効果があるのか気になる方は多いのではないでしょうか。

今回は株式会社CHINTAI様にご協力頂き、“一目ではどこが変わったのかわからない”ような、細かい変更がどのくらい成果に繋がったのか、実例をみていきます。

細かい文言やサイズの変更で結果は変わるのか?

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お部屋探しサイト、CHINTAIでの物件一覧ページ改善の事例です。
物件情報欄と、各物件情報欄の上部・下部の計3箇所の細かい変更で、20%の改善に成功しています。

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●上部のボタン文言改善
まずは上部の変更箇所を詳しくみていきます。変更点が3点あるので、是非探してみて下さい。

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●上部のボタン文言改善・答え
変更点はわかりましたでしょうか?変更されたのは全てボタン内の文言です。

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A,Bでは「お問合わせする」だったボタン内の文言が、Cでは「お問合わせ(無料)」と”無料である”という情報が加わっています。

同じくA,Bでは「気になるリストに追加する」だったものがCでは「気になるリストに追加」に、「詳しい情報を見る」「さらに詳しい情報」に、それぞれコンパクトになっています。

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●物件情報欄と、下部のボタン&文言改善
物件情報欄および、物件情報欄の下部でもボタンの位置と大きさ、文言の変更が行われています。

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AとBは文言は全く変化がないものの、Bでは「お問合せする」ボタンのサイズが大きくなり、より強調されているのがわかります。

AとBは他の部分は全く同じため、このわずかな変更のみでCVRに15%の差がありました。

Cは上部の変更と同様、「お問い合わせ(無料)」「さらに詳しい情報」などボタン内の文言が微妙に変更されている他、Bと同様に、Aに比べ「お問い合わせ(無料)」ボタンのサイズが大きくなっています。

事例2.

次は「家賃相場から探す」ページの改善事例です。こちらも細かい変更で結果が最大5%変わっています。

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1番結果が良かったのは左上のキャッチコピーのみを変更したE案です。
B案、C案も同様に左上のキャッチコピーのみの変更でしたが、E案程は改善されなかったという結果に。

D案に関しては、キャッチコピーはA案と変えず、下部にある「家賃相場から探す」ボタンの色を赤色に変更したところ、E案には及ばなかったものの2番目に効果が高い案となりました。

細かい改善でも結果はかわる

最大で20%の改善

2つの事例とも、一目では気づきにくい「非常に細かい変更」でしたが、事例1では最大20% , 事例2では最大5%の違いがありました。

この事例を見てもわかるように、細かすぎる改善でも結果は変わる可能性があるとはっきりとわかります。

次回は細かい改善のポイントを担当者の方にインタビュー

とはいえこのような細かい改善を効果的にやっていくのは意外と難しいもの。

次回は実際に株式会社CHINTAIの担当者の方に伺った”変更案の出し方”や、”改善点の見つけ方”について紹介しますので、ご期待ください。

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成果に応じて報酬を得て頂く事も可能ですし、サイト改善のナレッジを蓄積できるというお声も頂いております。
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「失敗から何を学ぶか」がA/Bテストの鍵 |ルクサ社のplanBCD活用事例

最近A/Bテストの事例が紹介されることが増えてきましたが、そのほとんどはテストをした結果が向上した成功事例です。

毎回成功すればいいのですが、現実には当然ながら失敗することもあります。というより、むしろ実際は失敗することの方が多いです。

なかなか表にはでてきませんが、失敗事例は成功事例の数倍、数十倍あるもの。

だからこそ、そういった失敗も含めて結果を分析し、仮説の構築やテストの方向性を再設計していくことで最終的に成功に繋がることが大切です。

今回は株式会社ルクサ様にご協力頂き、数回のA/Bテストで成果がでず苦労をしながらも、失敗を糧にテストを再設計し成果に結びつけた事例を紹介します。

仮説を立て、繰り返しテストを実施するもなかなか成果が出ない

A/Bテストを実施したのは、高所得者向けセレクト・アウトレット型 EC サイト 「LUXA」のランディングページ。

ゴールを「新規会員登録件数」の増加に置き、外部のグロースハッカーからアイデアを募りテストをしました。

最初は”メインビジュアルの改善”に焦点を当て3回のA/Bテスト

最初は「メインビジュアルをより魅力的なものにすれば登録数が増えるのではないか」という仮説を立て、変更のポイントを主に背景の画像に置き、テストをしました。

気になる結果は、元案が最も高い登録率に。
1回のテストのみでは振り返りの材料が少ないため、同じ方向性のまま更にテストを2回実施しました。

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合計3回のテストを実施し、複数案を試したものの、図の通り元案が最も登録率が高いという結果。

なかなか成果に繋がらず、ルクサの担当者様とKAIZENのコンサルタントで原因の分析や今後の方向性の議論を重ねます。

テストの方向性を見直したことで結果が一変

そうして迎えた4回目のA/Bテストで、遂に改善案が元案を上回るという結果に。

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それまでの案がメインビジュアルの変更にフォーカスしたものだったことに比べ、今回の案は「食べログ3.5のお店も50%OFF!!」というキャッチコピーをより強調したものでした。

3度の失敗と今回の結果から新たな仮説を構築

これまでの失敗と今回の結果を振り返る中で、「実は画像がキャッチコピーの魅力を阻害していたのでは?」と新たな仮説が浮かび上がります。

そこで改善の方向性を再度議論し、「キャッチコピーを強調すること、及びキャッチコピーも別のものを作ること」とグロースハッカー向けのテスト依頼を再設計。

この要件で新たな案を集め、5回目のテストを実行してみます。

方向性の見直しが20%の改善に繋がる

テストの結果は以下のようになりました。

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B案、C案ともに、文言の追加やフォントの拡大により、ユーザーが登録するメリットを強調する事で、20%以上の改善に成功。

失敗に終わった1-3回のテストの結果をしっかりと分析し、方向性を再設計したことが改善に繋がったと言えます。

継続的に結果を基にテストの方向性を見直し、最適化することがポイント

相性の良いグロースハッカーにより他のページも改善

今回のテストで効果の高かった案を投稿したグロースハッカーが他ページのテストにも参加し、改善案を投稿したところ、13%の改善に成功しました。

この事例を始め、それぞれのグロースハッカーに得意な分野やカテゴリがあり、得意な分野では高確率で効果的な案を出せることがわかりました。

KAIZEN platformでは今後「クライアントとグロースハッカーのマッチングの仕組み」を最適化することで、よりサイトの改善に繋がりやすい仕組みを作っていくので、楽しみにお待ちください。

ナレッジを溜め、さらなるスキルアップに繋げたいグロースハッカーの方は、是非こちらからご登録(無料)ください。

グロースハッカー直伝、まず試したい簡単で効果的な「鉄板」A/Bテスト案

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A/Bテストに興味があるものの具体的な改善案が浮かばない、もしくはそもそも何から始めたらいいかわからないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は実際にplanBCDでご活躍中のグロースハッカーの方に、まず最初に試したい「鉄板」改善パターンを伺ってきました。

本稿では、その中でも「簡単」「すぐに実践可能」「結果がでる確率が高い」という観点から厳選した3つの案を紹介していきます。

1. ボタンの色を変える

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まさにA/Bテストの鉄板中の鉄板と言える、「ボタンの色」の変更テスト。

どのページ、どのの箇所でも汎用的にテストをすることができ、かつ「どれかの色が」ほぼ確実に結果を出せる非常に優れた施策です。

同じサイトでも、ページの構成や背景などによって効果の高い色が変わってくるので、ページごとに全く結果が変わるのが奥が深い所です。

ボタンの色に関するテストに関してはまた次回以降のブログでも深堀していく予定です。

2. 重要な要素はファーストビューに設置する

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訪問者に押してほしいボタンやリンク、バナーなどは、ページのファーストビューに設置されているでしょうか?

ファーストビューとは、ページを開いた際に、スクロールしなくても目に入る画面の範囲の事です。

スクロールせずに直帰してしまうお客様は想像以上に多いもの。もしアクションに繋がる重要なボタンがページの1番下にあるという場合は改善のチャンスです。そのボタンを今すぐファーストビューに設置しましょう。

厳密には使用しているPCやブラウザによってもファーストビューは異なりますが、そこまで難しく考えずに、まずは自分のPCで試してみることから始めてみてください。

【応用編】重要な要素以外はファーストビューから消去する

また、応用編としては、重要でない要素を思いきってファーストビューから消去し、スッキリさせるというのも試してみる価値のあるアイデアです。

そもそもボタンをファーストビューに設置する目的は、ボタンを目立たせることで、訪問者にしっかりと認識してもらうため。

複数のボタンや無駄なテキスト、リンクなどがファーストビューにごちゃごちゃしている場合には、本当に注目して欲しい要素以外を消去することで、訪問者の関心を1点に集中させることができます。

3. CTAを明確にする

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CTAとは「Call To Action」の略で、訪問者を特定の行動へ喚起することを指し、「購入」「無料登録」など、ボタンやリンクなどを用いられることが一般的です。

このボタンのリンクやテキストを変更し、CTAを最適化することでコンバージョン数が改善される事例が非常に多いです。

理由としては、運営者が思っている以上に、訪問者は「このページで何をしたらいいか」を分かっておらず、それをきちんとガイドできていないサイトが多いことが考えられます。

わずかな違いでも、「このページで何をしたらいいか」「このボタンを押すと何が起こるのか」などを明確にし、訪問者の不安を取り除くことが出来れば、結果が変わってくるので、試してみる価値の高い施策です。

複雑に考えすぎず、まずは試してみることが成功への近道

本稿では、簡単に実施ができ、かつ効果がでやすいアイデアを3つほど紹介してきましたがいかがだったでしょうか?

A/Bテストで成果を出すためには、まずはテストを実施し、その結果を見ながらテスト内容を改善していくことが必要です。

必要以上に複雑に考え、1回のテストに時間をかけすぎるのではなく、まずは簡単なものから複数試してみることをオススメします。

また、planBCDではA/Bテストをより効果的に行う手段として、世界中のグロースハッカーにUI改善を依頼できるOpen Offerという機能を準備しており、現在非常にグロースハッカーの方のニーズが高まってきています。

自身のUI改善のスキルをもっと生かしたいという方は、是非こちらからグロースハッカー登録(無料)をお願いします。

2014年9月4日、最新のオープンオファー情報をお届けします

KAIZEN platform では、多くのA/Bテストが世界中のデザイナーに情報を公開して「オープン」に行われています。

今回の記事ではそのいくつかをご紹介します。

「どれだけページを改善したか」によって報酬は山分けですので、腕試しをしたい方は是非こちらからグロースハッカー登録(無料)してみてください。

サントリーウエルネス様 ランディングページ改善

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多くの広告のランディングページとして汎用的に用いられているページの改善です。現在ページ構成が長くなってしまっているため、興味を持ってくれたお客様に「端的に」商品の魅力を伝え、購入数の増加につなげる改善案をご希望です。

ココナラ様 会員登録ページ改善

 

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日本最大級の知識・スキルのマッチングサイト、「ココナラ」の会員登録ページの改善です。これまで改善活動はしていなかったとのことで、何と変更箇所やテキスト、ビジュアルの指定を特に設けず、今回のご参加となりました。

キーマンズネット様 会員登録ページ改善

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最後はキーマンズネット様からのご依頼です。各製品ページに出る「オススメ製品情報欄」のキャッチコピーとレイアウト改善をご希望でらっしゃいます。こちらはCSSのみの作成となりますのでご注意ください。


 

いかがでしたでしょうか?

腕に覚えのあるデザイナーの方は是非こちらからグロースハッカー登録(無料)をお願いします。今後も定期的にオープンオファー情報をお届けして参ります。

 

要注意、A/Bテストがほぼ確実に「失敗」する3つの兆候

様々なメディアでA/Bテストの考え方や事例が紹介されるようになった今、A/Bテストが重要ではないと考える人はかなり少ないのではないでしょうか?

一方で、全ての企業がA/Bテストを成功させられるわけでないのも事実。コストをかけても効果がでないケース、結局始まりすらしなかったというケースもあります。

そこで本稿では、A/Bテストが失敗してしまう危険性の高い3つの兆候を紹介します。現在実施中、もしくは実施を検討していらっしゃる方は是非チェックしてみてください。

兆候1. A/Bテストの計画が1週間以内に決まらない

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A/Bテストを実施する場合、そもそもどこのページでやるか、いつまでにやるか、誰が担当するのかといった大本となる計画を最初に立てる必要があります。

ただ、それらの計画が1週間以内に決まらない場合は、テストが失敗してしまう危険性がかなり高くなるので要注意です。

大本の計画が決まらないことには、具体的なテスト案の案出しや選定、実装を進める事もできません。

この状態に陥ってしまう多くの原因は、必要以上に複雑に考えすぎて先に進むのをためらってしまっていること、もしくは関係者が多すぎて調整に時間がかかりすぎていることのどちらかが考えられます。

この段階で1週間以上費やしてしまっている場合は、どちらにせよ結果をだすことが非常に難しいです。

兆候2. エンジニアとの協力体制が築けていない

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A/Bテストと聞くと、マーケターがやることとイメージされる方が多いかもしれませんが、実際はエンジニアと協力することで成功の確率が高まります。

というのも、本格的にテストをやるとなると、頻繁にサイトの中身をいじることになり、それにはエンジニアの協力が不可欠。

例えば、JavaScriptコードの設置を依頼しているのに、それに1ヶ月を要するといった場合はかなり危険な状態です。

エンジニアが少なくとも1名以上いるチームが成功している事例が非常に多いため、A/Bテストのチームを作る際には是非参考にしてください。

兆候3. A/Bテストは量より質が重要だと考えている

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A/Bテストをやる上で頭に入れておいて頂きたいのが、A/Bテストは基本的に失敗するということです。

1回のテストで効果があがるのは実は2~3割ほど。テスト設計時に様々なデータを基にしたとしても、成功率が1~2割あがる程度のため、回数をこなすことがポイントとなります。

質を重視すぎるあまり、難しいテストをやる方向に走ってしまうと、施行回数が減り一向に成功しないことに繋がるので注意が必要です。

また、基本的にA/Bテストは地味で心が折れやすい作業のため、例えば「部門ごとに大会のような形式でやる」などちょっとしたゲーム要素をいれてみるのもオススメです。
(実際に弊社のクライアント様が実施していらっしゃるユニークな仕組みです。)

着実に結果を出す仕組みづくりがポイント

A/Bテストが失敗してしまう兆候について、具体的な3つのパターンを紹介してきましたがいかがでしょうか?

以上のようにA/Bテストは失敗する確率が高いからこそ、ただやるだけではなく継続的に、かつ効果的に実施するための仕組みをつくることが重要です。

その仕組みをサポートするものとして、planBCDではOpenOfferという、世界中のグロースハッカーにUI改善依頼をできる機能を用意しました。

失敗する可能性が高いからこそ、UI改善のノウハウを持ったグロースハッカーのニーズが高まっています。

ノウハウを生かし、様々なクライアント様のUI改善のサポートをしたいという方は、是非こちらからグロースハッカー登録(無料)をお願いします。

「はたらいく」に学ぶA/Bテストで成果を出せる仕組みの作り方

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頻繁にA/Bテストを行い、継続して成果をあげているリクルートジョブズ社が運営する求人・転職情報サイト「はたらいく」

今回は、はたらいくでA/Bテストを担当されている、鹿島拓也氏、飯野洋樹氏、佐瀬綾奈氏、佐藤陽一氏にA/Bテストのポイントや仕組みを伺ってきました。

特に案件出しから振り返りまでの一連のフローや実施ルールなど、A/Bテストを支える仕組みは是非参考して頂きたいポイントです。

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今回は、『毎日、毎週、毎月変わる商材』×『求人への申込(応募)が最終的なCV』という事例です。

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求人系のサービスだけでなく、ECサイトやメディアなど、頻繁に情報が変わっていくようなサイトを運営する方には、特に参考にして頂けるかと思います。
(*A/Bテストのケースに関して関心がある方はこちらのスライドを参照ください)

【概要】

[サービス概要]
  • 会社:株式会社リクルートジョブズ
  • サービス概要:地元・地域密着型の求人・転職サイト「はたらいく」
[A/Bテスト概要]

今回は以下の2つの事例を紹介します。

  1. メール登録文言のテスト
  2. 募集要項のレイアウトのテスト

■1.メール登録文言のテスト

求人検索結果ページに設置されている、求人情報を受け取るためのメール登録の導線となるリンクのテストです。

実践A/Bテスト

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変更ポイント

上記の4つのパターンでは以下を変えてテストをしました。
1.リンクのカラー
2.リンクテキストの文言
3.メールのアイコン

【結果】

改善案C『この検索条件の新着求人をメールで受けとる(無料)』が79%の改善

【解説・考察】

●リンクであることをきちんと強調する
ボタンやリンクについては、それがリンクであることを強調することが非常に大切です。

本事例では、一見改善案Aが枠などを使用していて目立つように感じますが、リンクであること(=クリックできること)が一目ではわかりづらいです。

一方で他の3パターンは青色の下線をつけるなど、リンクだとわかりやすかったことが結果に繋がったと考えられます。

■2.募集要項のレイアウトのテスト

次に紹介するのは、一覧ページでの各募集要項のレイアウトのテストです。

【実践A/Bテスト】

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【変更ポイント】
  1. 表示項目のデザイン(文字数削減/項目ごとに区切り)
  2. ボタンの文言(「応募する」➡「詳細を見る」)
【結果】

改善案A、Bともに詳細ページへの遷移率が10%向上

【解説・考察】

●ユーザーにとって見やすい、わかりやすいことが不可欠

文量や行数、境界線などを微調整するだけで、情報が整理されて見やすくなり、詳細ページへの遷移率が向上しました。

また、このテストの前段階で項目量を調整したり(給与の欄をなくす)、写真をなくしたりしたところ、

  • 項目の量を減らした場合、わずかにページ遷移率向上
  • 写真をなくした場合、遷移率が減少したため中止

という結果がでました。

やみくもに情報量を減らせばいいわけではなく、ユーザーにとって必要な情報をわかりやすく伝える工夫が必要だとわかります。

はたらいく流A/Bテスト成功マニュアル

ここからは、はたらいくがなぜこのようにA/Bテストを上手く仕組み化して継続できているのか、その秘訣を紹介します。

A/Bテストの全体図

はたらいくのA/Bテストの仕組みを理解する上で、まず最初に押さえておきたいのがA/Bテスト一連の流れです。

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A/Bテストを実施する頻度は1,2週間に1回程で、1つのテストに関しては、①〜⑧の全行程でだいたい2-3週間くらいをかけて行っています。

以下ではその中でも特に参考にして頂きたい「案件だし」「テスト&モニタリング」「振り返り」のポイントについてみていきます。

案件出し

案件出しの段階で重要となるのは、アイデアベースで様々な視点から少しでも多くの案を出すこと。

とくに職種やポジションなどに関わらず、思いついたアイデアを貯めていくことがポイントとなります。

はたらいくでは、Excelで案件だし専用のフォルダを作っていて、そこにどんどんA/Bテストのアイデアを貯めていくようにしているそうです。

とにかく思いついものからどんどん書き込みます。実際にどの施策をやるかは、その時々によって重要な指標が変わっていくので、それに合わせて決めていきます。

この段階で大切にしていることは、変更するポイントやデバイスなどの制約は特に設けず、まずは案をどんどん貯めていくことに重きを置いています。

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また実際のアイデアの出し方については、

  • 他社の事例を参考にする
  • 自分たちで頻繁にサービスを使ってみる
  • ユーザーインタビューの内容を参考にする
  • ユーザーテストの結果を参考にする

などが中心になるとのこと。

ページ全体のレイアウト変更といった大きめの改善から、事例として紹介したボタンの色やアイコンなど細かい改善まで、規模を問わず様々なテスト案をためていきます。

テスト実行&モニタリング

アイデアの絞り込みや準備が終え、実際にテストを行う際にポイントとなるのが、とにかくスピーディーにサイクルを回すこと。

テスト実施の翌日にまず初速の確認をし、テストを継続しても大丈夫かの判断をします。

全体でもだいたい1-2週間くらいで終わるようにしたいので、その期間で信憑性のある結果がでるようにCVの数などを調整することを意識しています。

大幅な改善をすることもあるからこそ、モニタリングやテストを中止するための要件を予め明確に定めておくことは必須です。

はたらいくでは、細かいA/Bテストのルールを明文化し、これに従い案件出しから振り返りまでのサイクルを回していきます。

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振り返り

テスト終了後の振り返りは、結果が良くても悪くてもきちんと残しておくこと。

はたらいくで実施した施策が全て成功するかというとそんなことは決してなく、失敗することも少なくないといいます。

ただ、結果に関わらず必ずやっているのが、テスト結果をきちんと知見として貯めていくという点です。

結果が良い時はメールなどで速報で共有しますが、微妙な時は特に表立って共有はしません(笑)。

ただシートに記入していつでも見れるようにはしていますし、ある程度たまった段階で資料にして振り返り・共有をします。

はたらいくのA/Bテストを支える風土

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はたらいくの改善を担当する方々。写真左より、

  • 鹿島拓也氏(はたらいくWeb開発ディレクター)
  • 飯野洋樹氏(はたらいくエンジニア・スペシャリスト)
  • 佐瀬綾奈氏(はたらいくUI/UXスペシャリスト)
  • 佐藤陽一氏(メディア統括Web開発ディレクター)

コミットと権限委譲

このようにしっかりとした仕組みがあり、事業部全体でグロースハックなマインドが浸透しているはたらいくチーム。

ただ、もともと以前からこのような考え方であったかというと、決してそうではなかったといいます。

サービスを継続的に成長させることを考えた上で、2月くらいから少しずつ始めていきました。

その上で、やみくもにやっても枯渇するからきちんとルールを決めた上で、現場に権限移譲をした上でしっかりとコミットしようという流れになり、そこからは“スピード感をもってやりながら考える”という体制になりました。

はたらいくのA/Bテストのルールで是非とも参考にしたいのが”ルールの粒感”。

フローやテストを中止する際の要件など最低限の部分をきちんと明確にした上で、現場に権限を移譲することがスピーディーなサイクルを支えています。

成功事例がでたことから、より市民権を得た部分もあります。今では“頼みの綱のA/Bテスト”と思われる程、集客担当など、周囲からの見方も変わってきました。

社内の理解を得ることや、特定の個人ではなく、社内にグロースハックマインドを浸透させることが、継続的な改善活動を行っていく上で大きな鍵となります。

その際に「最低限の仕組みを作ってまずはチャレンジし、その結果を社内にナレッジとして蓄積・共有し続ける」という点は、是非参考にして頂きたいポイントです。

常に何かを動かしておく

最後に、実際にA/Bテストを継続する上で特に意識していることを伺うと、「とにかく止めないこと」だといいます。

気持ちの上では常に何かを動かし続ける、どんどん新しいことを試し続けるということを大切にしています。

一方で、テストをする回数が多ければ多い程いいというわけでもないので、現状ではテストの回数などをKPIに置いたりはせずに、しっかりと質を担保した上でテストを重ねています。

終わりに

今回は、『毎日、毎週、毎月変わる商材』×『CVが求人への申込(=応募)』の事例でした。
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毎日、毎週、毎月変わる商材

はたらいくのような求人サービスでは、頻繁に商材(情報)が更新されていきます。

ECサイトなどもそうですが、こういった場合には、「全てに共通するようなフォーマットとなる部分をいかに最適化できるか」がポイントです。

各ページに共通するアクションボタンの変更や、募集要項のレイアウト変更など、フォーマット自体を改善するようなA/Bテストを行っていきましょう。

申込がゴール

今回の事例では、最終的なCVを申込としながらも申込ページへの遷移率や、メール登録数などその手前にある数値を目標としたテストも実施されていました。

最終的なCVRはきちんと追いつつも、その手前となる指標を見ながらテストをすることも大切です。

特に絶対的なCVが少なすぎる場合にはA/Bテストをしても結果の信頼度が落ちてしまうため、CV数が3桁以上になるようなCVを設定しA/Bテストをすることをオススメします。

はたらいくからのお知らせ

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リクルートジョブズでは、はたらいくチームをはじめ、一緒にグロースハックしていく仲間を募集中とのこと。ご興味のある方は、まずは詳細をご確認ください。

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効果36倍のA/Bテスト方法ほか海外人気バイラルメディアに学ぶサイト改善の公式と施策

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数多く存在するバイラルメディアの中でも、急激な成長率が話題となったUpworthy。良質なコンテンツはもちろんのこと、その成長の秘訣は「オリジナルのバイラルを起こすための公式」と、それに関する「細かい施策と考え方」です。

本稿では以下の項目に沿って、メディアを運営している人を始め、サービスの成長に悩んでいる方に参考になるポイントをお伝えします。

  • Upworthyのグロースの公式
  • 『Shares per view』(シェア数)を高める施策
  • 『Clicks per shares』(クリック数)を高める施策
  • その他の改善施策
  • Attention Minutesという新たな指標
  • 終わりに / 参考資料の紹介

グロースの公式の作り方

鍵を握る2つの指標

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(「How to make that one thing go viral just kidding」スライド3枚目参照)

まず押さえておきたいのが、Upworthyのグロースに関する考え方についてです。図を見ると、重要な指標として以下の2つが挙げられています。

  • Shares per view ➡ 閲覧数におけるシェア数
  • Clicks per shares ➡ シェア数におけるクリック数

そして、この2つの指標がどちらも高い数値をたたき出した場合にバイラルが発生するとしています。

参考にしたい目標の立て方

ここで参考にしたいのが、サービスのグロースを考える際に目標とする指標の立て方です。

ポータルサイトやメディアを運営される場合、PVやUUといった指標をKPIとして設定するケースも多いと思います。

Upworthyはそこから一歩踏み込んで、シェア数とシェアされたコンテンツのクリック数を1つの指標としています。

PVやUUという最終的な結果となる数値だけを追うのではなく、その結果に大きな影響を与える、もう一歩手前の数値を追っていくことで、より解決するための打ち手が考えやすくなり、最終的な成果にも結びつきやすいです。

実際Upworthyでは、それぞれの指標に対して以下のような施策を実施しています。

●Shares per view を高める

シェア数を高めるためのページの設計・A/Bテスト / シェアされるコンテンツ作り

●Clicks per shares を高める

クリック数を高めるためのタイトル・画像の最適化

ここからはそれぞれの施策について具体的に紹介していきます。

Shares per view を高める施策と考え方

シェア数を増やすために重要となるのが、シェアをしやすいページ設計をすること。Upworthyでは、各コンテンツページのデザインを何度もテストをし、最適化することで、シェア数の最大化を目指しています。

シェアボタンに関するA/Bテスト

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これはUpworthyaのブログで公開されている、過去の改善例です。

「各ソーシャルメディア毎のシェアボタンを、コンテンツの真上と横の2カ所に設置」

するように変更したところ、Bの方がシェア数が50%以上も多かったという結果がでたという事例です。

  • アクションボタンをわかりやすい場所に設置 / 強調する
  • なるべくコンテンツの近くにアクションボタンを設置する

上記のような改善は様々な事例でも結果が出ている、まず最初に試したいポイントです。
Upworthyではさらにページのデザインを変更し、現在では以下のようになっています。

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  • アクションボタンをコンテンツの下にも設置(上下と左横の系3カ所)
  • アクションボタンを大きくし強調
  • シェアボタンをポップアップの用に表示することで強調
  • 動画コンテンツ下にはFacebookのLikeボタン設置

とにかく各所にシェアボタン・Likeボタンを設置して何らかのアクションを促す努力をしています。特に3つ目のシェアボタンの強調方法は他のバイラルメディアではまだあまり見られない試みです。

Clicks per shares を高める施策と考え方

タイトル(ヘッドライン)の改善

シェアされた記事のクリック数を高めるのにUpworthyが注力しているのが、タイトル(ヘッドライン)の最適化です。

タイトルに対する考え方がかなり徹底していて、

  • 各記事ごとに25のヘッドラインを考える
  • タイトル毎のクリック数をテストする
  • タイトルを最適化するとともに、クリックされやすいタイトルに関するナレッジをためる

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例えば、上記の2案は同じ記事に対する25のタイトル案の内の2つなのですが、『Aのクリック数はBの36倍』とタイトルが違うだけでこれだけの違いが発生しています。

ソーシャルからの流入を増やしたい場合は、タイムラインに流れているたくさんのコンテンツの中でも、ぱっと見て「読んでみたい」と思われるタイトルを考えないといけません。

たった数十文字の文言が変わるだけで、クリック数も劇的に変わってくるだけに、このタイトルに対する執念は参考にしたい部分です。

タイムラインに表示される画像の改善

クリック数を改善するためにタイトルと同様に重要になってくるのが画像です。

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(「How to make that one thing go viral just kidding」スライド25枚目参照)

upworthyでは特徴的な画像が設定されているのが印象に残りますが、タイトルと同様に画像についてもかなり綿密に設計されています。

タイトルのように具体的な個数は明かされていませんが、同様に同じ内容の記事でも、いくつかの画像でテストをしながら最適化しています。

シェア時の文言を最適化

上記に加え、ソーシャルメディアでシェアする際の「テキスト」まで徹底的にこだわっているのがUpworthyのすごい部分。

国内ではマンガボックスの事例も話題になりましたが、ソーシャルメディアで注目を集めるために、シェアされる際の文言にまで気を配っています。

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自分で編集をしない限り、予め運営側で設定されたテキストが使われることになります。図の例も、Twitterでシェアする際には、タイトルとは違うTwitter拡散用のテキストがデフォルトで適用されていることがわかります。

その他の改善施策

シェア数・クリック数を増やすための代表的な施策を紹介してきましたが、Upworthyはそれ以外にも細かい施策を随所で実施しているので、いくつか紹介します。

動画視聴後のポップアップ

upworthy_case_moviepop

まず1つ目は『コンテンツ視聴後に表示されるポップアップ』です。動画を最後まで視聴すると、シンプルなポップアップでメールアドレス入力画面が現れます。

現在はメールアドレスの入力画面ですが、以前はFacebookページへのいいねを要求する内容のポップアップが表示されていて、何も表示しない時に比べ、420%アクション率が増加という結果が出ています。

動画を最後まで視聴した人に対してだけ表示するというのがポイントで、ある程度満足している可能性があるユーザーに対してアクションを要求することでより高い効果が見込めます。

例えば、”サービスの紹介動画を最後まで視聴したユーザーにポップアップで次のアクションを要求する”など業種や、目的のアクションに限らず応用できる施策です。

Facebookページのいいね数を増やすためのポップアップ

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次に紹介するのは、『ページをスクロールすると表示されるポップアップ』です。

ページを下までスクロールさせると、右下にFacebookページへのいいねを求めるポップアップが表示させます。こちらもシンプルな施策ですが、設置前に比べアクション数が620%増加しています。

加えてこのポップアップに更なる改善を加えて結果を上昇させた点もポイントです。ここからさらにポップアップが表示されるのを16秒遅らせるパターンを実験し、70%アクションを増加させることに成功しました。

  • 第1段階 : スクロールした際に、右下にポップアップを表示することで620%改善
  • 第2段階 : ポップアップを表示するのを16秒後にすることで、更に70%の改善

Attention Minutesという新たな指標

様々な施策を用いて多くのユーザーを集めているUpworthyですが、現在はPVやUUに変わる独自の新しい指標、「Attention Minutes」を基に更なる成長を目指しています。

これは、動画であれば実際に再生されているか、ユーザーが複数タブを開いている場合はどのタブが表示されているかなど、従来の「ページ滞在時間」より詳細なデータに基づく、ユーザーが実際にコンテンツに注目している時間を測定するというもの。(「読まずにシェアする人は意外と少ない──Upworthy調べ」参照)

下のグラフは訪問者の内コンテンツをシェアした人の割合(縦軸)とAttention Minutes(そのコンテンツをどのくらい見たか / 横軸)で示しています。

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(読まずにシェアする人は意外と少ない──Upworthy調べ」参照)

このグラフから、コンテンツを最後まで読み切ったユーザーが特にシェアする割合が高いことがわかります。

Upworthyでは、シェアしやすいような工夫、シェアされたコンテンツがクリックされやすい工夫を最大にしつつ、「Attention Minutes」という新しい指標を基にしながら、ユーザーが最後まで読みたいと思うような質の高いコンテンツを作る事を大切にしています。

終わりに

Upworthyは自社のナレッジをかなりオープンにしていて、ブログやSlideshare上には参考になる資料がたくさんあります。

今回紹介した目標とする指標の立て方や、具体的な施策はもちろん、その背景にある考え方の部分までメディアを運営している方だけでなく、サービスのグロースに悩んでいる方は何かしら学べる点があると思うので是非チェックしてみてください。

ここでは本稿で参考にしたものを中心にいくつか紹介します。

Slideshare資料

UpworthyのナレッジはSlideshare上でたっぷり紹介されています。1度ご覧になってみて下さい。

ブログ『UPWORTHY INSIDER』

施策などの細かい内容というより、そもそもの考え方や哲学などはブログが詳しいです。

その他参考になるメディア

businessinsiderの記事は、簡潔にUpworthyの成長の流れが掴めるので、メディア運営者の方にはオススメです。また『メディアの輪郭』は国内外のメディアのトレンドや成長の秘訣がまとめられたブログで、非常に勉強になります。