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企業の継続的な改善活動を妨げるものはなんだ?パンクなチームで進めた Kaizen Platform 自体の改善 ーー 創業ストーリーを知るメンバーが語るKaizen Platform創業記【後編】

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Kaizen Platform, Inc. Co-Founderの2人。CEO 須藤憲司[左]、CTO 石橋利真[右]

→ 前編はこちら

Kaizen Platform のコアにあるのは、「事業を成長させたい」という企業の目的に対し、Webサイトを中心に大きな改善余地があるインターネットの施策にテコ入れをして、応えるということ。

世界中で優秀な才能たちが流動的な形で存在する構図が今後さらに進み、企業がグロースハッカーとして彼らの力を借りられるようになれば、スピーディに新しい視点から企業のマーケティング課題を解決していけるーー

後編は、創業直後の歩みと、今後のグロースハッカーをとりまく環境、そしてKaizen Platformの今後のチャレンジについて、引き続き、創業前後をよく知るメンバーの岡本 葵に訊いていく。

最初に導入してくれた顧客企業の効果を見て「やっぱりこれいける」と確信。

カーテンがなく、ダンボールや新聞紙を貼って日差しをしのいでいた時代

 

— サービス提供開始当初の「Kaizen Platform」はどんな姿だったんですか?

岡本: そうですね。2年とちょっとサービスを提供させていただいていますが、実はいまとコアな部分はあんまり変わっていないんです。「グロースハッカーの皆さんにWebサイトの改善をしていただけるプラットフォーム」として最低限必要な要素はサービススタート時点から用意していました。

— スタートアップの場合、ローンチしてからプロダクトを大幅に変えざるをえないことがよくありますが、そのあたりは何か理由があるんですか?

岡本: そうですね。「お客さまに対して効果を返す」という点では問題なかったことが大きいと思います。実際にはじめに何社か導入していただいて試していただいたんです。

そのときは、いわゆるA/Bテストのサンプルとしてよく紹介されるようなフォームやボタンの導線改善というシンプルかつオーソドックスな改善だったんですが、これについては非常にはっきりと効果が出たんです。効果を返すことに関しては「この方向性で大丈夫だね!」と早い段階で確信できたことは大きかったように思います。

ただ、お客さまとグロースハッカーの皆さんと一緒に成長するためのプラットフォームになるためには、それぞれのワークフローをよりやりやすくなるために改善するポイントが多かったので、2013年から2年ぐらいはひたすらその改善を進める開発をやっています。もちろん、現場は常にワチャワチャしてますが(笑)

— そうなんですね(笑) 何か当時の思い出とかありますか?

岡本:そうですね。創業当時の開発はかなりパンクな感じでしたね。技術顧問の伊藤直也さんにもよく言っていただくんですがパンクなメンバーが多かったです(笑)

— パンクですか!? それはいったいどういう・・・

岡本:まだ会社にジョインが決まっていないんだけど、ちょっと手伝いにきていただいた初日に勝手にデプロイしてる方がいたり、知らないうちに追加機能をリリースしている人がいたり、とか。とりあえず前に進む力はあるんだけど、統制がとれているという言葉は微塵も感じられない状況でしたね。パンクという言葉が一番しっくり来る感じです(笑)

そんな調子なんで、石橋も先行きが不安になったりしたそうで、タロット占いしてもらったりとかもしたそうです。すると、結果は「あなたは人間関係に四苦八苦しますが、全てサクセスにつながっています。」だったらしく、なんかスゴイ頑張ろうって心に刺さったとか。。。そういう石橋の状況も含めてパンクでしたね(笑)

— すごく個性的な方々ですね(笑)。石橋さんもタロット占いを信じるなんて相当ピュアな方だとわかりました。「Kaizen Platform」というインパクトの強い社名はみなさんで考えたんですか?

岡本:これは、須藤が決めました。登記するにあたって「これからグローバルに通用するサービスを提供するにあたってどういう会社名がいいかな?」ということを当時いろいろな方に社名の候補を聞いて回ったそうです。

とりあえず「英語と日本語が混ざっているのがカッコいいよね」となったそうなんですが、集まってくるのが「ゲイシャ」とか「フジヤマ」とかネーミングセンスゼロなのばっかりで。「聞いた俺がバカだった」と思いなおし、一人家に帰って消去法で考えたのが「Kaizen Platform」という名前でした。

名称の由来としては「カイゼン」という日本語が世界的に知られていることと、お客様の「改善」サイクルの質とスピードを向上させていこう、という思いが込められています。

お客様の事業成長のため、継続して改善活動を実行していけるプロダクト・サービスづくり。

初期のプロダクトページ。当時は「planBCD」という製品名だった。今は製品名も「Kaizen Platform」

 

 

— 最初から米国で起業を考えていたと聞きましたが、実際、どのように進めようとしたのですか?

岡本:実際に米国で登記するところから開始するなど、いろいろと準備を進めていたようです。その上で、米国の有名なベンチャーキャピタルYコンビネーターに応募したりとかもしていたんですね。ただ審査であえなく落ちてしまって、日本から事業を立ち上げつつ米国に進出しようという形に変えました。

米国に進出するためには、最初の半年にきちんと日本で売上を立てないと、ビザが下りないんです。そのため、創業時に集まったメンバーは「とにかくまずは日本で売上を立てて、米国に進出できるようにする」という目標で頑張っていました。私もそうでした。

B Dash Campのピッチアリーナでグランプリを獲得

 

— 滑り出しから順調だったんですか?

岡本:ローンチカスタマーもいましたし、効果は出るということも見えていたんですが、A/Bテスト自体、日本ではやっているお客さまがあまり多くなかったですし、我々も実績が少なかったので、Kaizen Platformの良さをうまく伝えるのが難しかったですね。創業当初に集まっていたメンバーは決してA/Bテストのベテランばかりではなく、私も素人同然でしたので。

ただ、このあたりはとにかくお客さまと会話する中で、本当に困っているポイントは何かがより鮮明になってきて、徐々に受け入れていただけることが増えてきたように思います。

— 苦労エピソードだと、例えばどんなものがありましたか?

岡本:そうですね。とある大手のIT企業さんに訪問させていただいたことがあったんですが、「私たち、A/Bテストけっこうやっているので大丈夫です」というお話をいただいたことがありました。

そこで、「どんなA/Bテストされているんですか?」と質問させていただくと、「A/Bテストを実施するために、APIを複数のバリエーションで叩けるように調整してページを切り替えています。エンジニアリソースも5人月ほど投入してまして、毎月2画面ほど頑張ってテストを実施しています。成果を生み出す確率は80〜90%です」という話だったんです。

「それはもうテストというよりも開発ですね。そうではなくて、成果を出す確率が50%、60%かもしれないけどサイクルを短くUIを改善していく画面はないんですか?」と聞いたところ、「いっぱいあります」と(笑)

それで「その画面は手をつけなくていいんですか?」って聞かせていただくと「たしかに……。助けていただけます……?」となったんです(笑)

「A/Bテスト自体やっているところが多くない = A/Bテストの進め方とか考え方とか、みなさん持っている考え方がバラバラ」なんですね。これは決して悪いという話ではなく、我々がその考え方の違いを理解した上で、どう使い方を提案できるかが大事だなぁ・・・ということを考えさせられたエピソードです。

— たしかに。A/Bテストについての考え方ってまだまだ成熟していないように思いますね。

岡本:そうですね。ただ、明確にわかっていることとしては、自社内だけでテストを行うのはやっぱり大変なんです。エンジニアからすれば、結果がわからないテストをするより、目の前にある開発に集中したいですし。でも一方で、テストして効果を試したいマーケティング担当からすると、なかなかエンジニアの担当が動いてくれないこと自体に困っていたりします。

Kaizen Platformの良さは、「テクノロジー x グロースハッカーの集合知」によって少ない関係者でも素早いPDCAサイクルを回すことができることなので、そのあたりは知っていただけると嬉しいなぁと思っていたりします。

クリエイティブ × テクノロジー。世界中に存在する「才能(=タレント)」による改善提案をより理想的な姿に。

— 今後グロースハッカーをとりまく環境はどうなっていくと思いますか?

岡本リクルート時代に出会った19歳の彼のような存在は、今後さらに増えると思います。大企業の看板や有名なデザイン事務所の名刺がなくても、優れたクリエイティブで稼ぐような才能ですね。

これまでのように、会社組織の中、ひいては日本の中だけに優秀な存在がいる、という構造だけでは社会を捉えられなくなる。ですから、そこにビジネスや働き方を合わせていくという方向性が良いと思っています。

グローバルカンパニーであることにこだわるのは、もちろん日本で成功体験を積んで保守的になってしまう前に海外にベースを作りたかった、ということもありますが、世界中にいるクリエイターたちと企業のマーケターをつなげたい、という思いからです。データがあって仮説を立てて分析し、結果が判明する。その結果をアクションにつなげる。成果を爆発させるためには、結局「クリエイティブ」の力なんです。

世界中のクリエイターから力を借りれば、ビジネスにも新しい視点・可能性が開けると思います。

 

— 最後に、「Kaizen Platform」の今後のチャレンジや、取り組む姿勢を教えて下さい。

岡本:まず、第一の目的は「お客様の課題を解決する」ため。そして、お客様の課題をスマートに解決するためにテクノロジーの力を適切に使える会社を今後も目指していきます。

理想的な状況としては、アイデアを持っている人たちのためにお客様のデータを開示・共有し、グロースハッカーによる改善のアイデアをどんどん引き出し、改善活動をより効果的で日常的なものにしたい。

データは一過性のものですから、仮説を持たなければデータを見る機会はあまりないと思います。そこで、逆にアイデアを持っている人がデータを見られるようにしよう、と。

— 現状ではいかがですか?

岡本:まだまだですね。データを開示していただけないケースも多いです。でも業界や企業文化によっては積極的なところもあります。我々の理想に近づいていると感じる場面も多くなってきました。

— ありがとうございます。確かに市場環境の変化など確かに仮説がなければデータを見る機会はないですね。逆にデータが開示されているとアイデアを持っている人から「こんな改善いかがですか?」と声がかかる。そういう環境ができると会社や組織の中にいると気がつかなかった点で新しい視点や可能性が出てきますね。今日はありがとうございました。

創業期を知るメンバーとして、今回の取材に答えたKaizen Platform, Inc. Product Manager 岡本葵

 

リクルート時代の須藤が出会った19歳で月に100万円アフィリエイトで売り上げているような才能は、特定の会社や組織に属さず、世界中で活躍できる時代になりつつある。

そんな優秀な才能の力を借りれば、これまで実現できなかった早くたくさんの改善活動を通じ、新しい可能性を生み出すことができる。そんな社会や仕組みは未来に起こりうることではなく、今まさにKaizen Platformが取り組んでいることだ。

今後、「グロースハッカー」の存在はますます注目を浴び、企業の事業成長を担う大きな力として、変化を起こしていくだろう。

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