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才能あるクリエイターが企業のマーケティング課題を解決する未来を創造するんだ。 ーー 創業ストーリーを知るメンバーが語るKaizen Platform創業記【前編】


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Kaizen Platform, Inc. Co-Founderの2人。創業1年目のCTO 石橋利真[左]、CEO 須藤憲司[右]

 

創業わずか3年目にして、すでにヤフーガリバーインターナショナルクレディセゾンといった大手企業150社以上に導入され、各社の事業成長を支援している、ユニークなWebサイトのUI改善ソリューション「Kaizen Platform」。

Kaizen Platform 最大の特徴と言えるのは、「グロースハッカー」と呼ぶ世界中のクリエイターと協働できること。

なぜ、会社の外にいるグロースハッカーとの協働がよいのか?

それは、第三者的立場で新しい視点をビジネスに持ち込めること、そして何よりも一般的な大企業のスピード感を大きく上回る速さの改善活動を可能にしてくれるから。

ただのA/Bテストツールではない、才能ある個人が活躍できるプラットフォームを作る。

当記事では、そのアイデアがどこからきたのか、二人の創業者、須藤憲司と石橋利真の歩みを、自身も創業期メンバーであり創業前から二人を知る岡本葵に訊いてみた。

アフィリエイトで月100万円売り上げている19歳からリクルート入社を断られた。

— 今日はKaizen Platform創業以前の須藤さんと石橋さんがどんな課題意識や思いを持っていたのかについてお話を伺います。早速ですが、「Kaizen Platform」のアイデアはどこから生まれたんですか?

岡本:いまから8年前、須藤が20代後半だった頃の話にさかのぼります。当時、須藤は前職のリクルートで「R25」の事業にマーケティングに取り組んでいたんですが、ディスプレイ広告を打つ仕事があったんですね。

「R25」ってご存知のとおり、キャラクターも強いので色々なクリエイティブが作れそうですよね。普通にやると、5本〜10本のバナーを1人のプロのクリエイターにお願いすることになります。

ただ、ここが須藤のユニークなところで「みんなでわいわいとやったほうが、いいアイディアも出るし、結果も出るよ」と。1人のプロクリエイターだけではなく、肩書きがないような方にもお願いをしてバナーを作って配信したんです。

結果、蓋を開けてみると、肩書きのないような方のバナーでも結果が良いものがいくつも出てきたんです。「クリエイティブの分野では、打席さえ用意できれば、実力がある無名の人でも結果を出せる」ということをこのときに確信したそうです。

これが「Kaizen Platform」の原型のアイディアになっています。

— 前職のリクルートでは、まさにそのアイディアから事業をつくられたんですよね?

岡本:そうです。まさにその話の後に、「C-TEAM」という新規事業を立ち上げました。1つのキャンペーンに対して100本バナーを集めて配信。100本の中に採用されたら1本500円、上位のバナーにはボーナス報酬が1万円〜5万円もらえるというサービスでした。バナーをつくって配信する打席には誰でも立てて、結果が出たバナーに多く報酬を払うという仕組みですね。

事業開始時には、「本当にそんなにバナーが集まるのか?」という心配もされたんですが、2chやニコニコ動画がすでに盛り上がっている時期でもあり、一般の方からの投稿サイトは盛り上がっている。「バナーの投稿もどしどし来るはず!!」という見切り発車感も少し漂うスタートでした(笑)。

— 実際にサービスの様子はどうだったんですか?

岡本:サービス開始直後は、サービスをどう使えばいいかわからないというクリエイターさんも多く、とにかく投稿を集めることが大変でしたが、1ヶ月もたてば案件開始すると、50件ぐらいはすぐに投稿されるようになりました。

「プロとして仕事をしていないと、実際に自分のつくったバナーが大手のWebサイトで配信されることってなかなかないので面白い」という声とか、「いまは専業主婦だけど、たまに何か作ってみたいことがある私にとっては、面白い仕事!!」という声もいただけたりしましたね。

— さぞかし、須藤さんも嬉しかったでしょうね。

岡本:そうですね。ご家族の事情で仕事を離れざるをえなかった方から、オンラインで仕事ができるのはやりがいがあるとか、面白いというようなメッセージが入ると、とても嬉しそうだったのが印象的でした。また、CTRが1.5倍〜3倍に上がる事例も続々出ていたので、かなり面白かったのだと思います。

ちなみに、そのころ須藤がさらに「企業よりも個人が活躍する時代が到来する」というテーマを強く進めていきたいと思う出来事があったんです。

— それはどういう出来事だったんですか?

岡本:須藤がリクルートの研修を受けているときのことなんですが、人の働き方はこれからどう変わるかというテーマがあったそうなんです。その際に、せっかくだから普段会えない人に会ってみようということで、毎月100万円以上稼いでいる19歳の男の子にインタビューをしたそうなんです。

— 19歳で毎月100万円以上ですか? すごいですね・・・。

岡本:すごいですよね(笑)

19歳にも関わらず、Webマーケティングの観点から見ても、プロ顔負けの非常に洗練されたWebサイトを運営していたそうです。なぜそんなことができるようになったのかと聞くと、「毎日、超高速PDCAを1人で回しているうちに勝手に知識はつきました」と。

これはぜひ一緒に働きたいと思った須藤は、「リクルートに来ない?」って誘ったらしいんですね。

すると、「僕のサービスだと、朝思いついたものを昼にはリリースして、夕方か夜には結果がわかります。リクルートでそれができますか?」って逆に聞かれたそうです。
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Kaizen Platform, Inc. Co-Founder & CEO 須藤憲司

 

須藤は「大企業でそれはできない」と思うと同時に、「これから先、大企業のパフォーマンスを平気で上回るような個人がどんどん現れる」と思ったそうなんです。

企業よりも個人がものすごく活躍する社会が来る。これが須藤の原体験になっていて、いまのKaizen Platformにつながっていると思います。

— なるほど、そういう体験があったんですね。

岡本:はい。この体験はけっこう強烈だったようです。

須藤はよく「本当にいいデザインは、有名なデザイナーが作ったからとかそういうのは関係ない」という話をするんですが、当時、大企業の名刺も有名なデザイン事務所の看板も持っていない19歳の彼が、自分でマーケットに向かって勇敢にどんどん試して、洗練されたWebサイトをつくっていたことに衝撃を受けたことは大きく影響しているように思います。

こうした体験や積み重ねがあって、「才能ある人間が作ったデザインを、消費者が選ぶ」そして「才能を持っている人がそれを発揮できるプラットフォームを作りたい」ということにつながっていますね。

ただのテストツールを作るんじゃない。才能を持っている人が才能を発揮できるプラットフォームを作りたいんだ。

— ところで、須藤さんと一緒に創業したCTO(最高技術責任者)の石橋利真さんはどんなバックグランドの方なんですか?

岡本:須藤と同じリクルートでエンジニアをしていました。そこで「大企業では何をつくるにしても時間とお金がかかる」「いいものを作っても評価されるのは調整役なんだよな」という働く上での違和感みたいなものを感じていたみたいです。

それから、リクルートの看板ではなくて自分自身の力で挑戦してみたい、そういう気持ちを持っていたようです。周りに起業していく人がたくさんいましたから。

— そうですよね、リクルートさんですからね。須藤さんとはお仕事でご一緒していて、課題意識を共有しているような関係だったんですか?

岡本:いえ、二人とも仕事の上で接点はほとんどなかったと思います。

須藤はいよいよ起業しようと思って周囲のエンジニアに相談していたんですね。「クリエイターのためのプラットフォームを作りたいんだよ!」って。そこで紹介されたのが石橋だったんです。
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Kaizen Platform, Inc. Co-Founder & CTO 石橋 利真

 

ところが、石橋は当時体調を崩してしまっていて、休職中でした。そこに須藤が電話を入れたんです。「元気?」って。

そしたら「元気なわけねーだろ」って(笑)。

— 休職中だから元気ではないですね、きっと(笑)。

岡本:最初の会話がこの掛け合いですからね(笑)。たぶん、電話をかけたのが須藤じゃなかったら石橋は電話とらなかったと思いますし、一緒に働こうみたいな気持ちも起きなかったと思います。やっぱりそこは縁みたいなものがあったんだろうな。

— 縁ってあるんですね。

岡本:あると思います。ただ、縁があるとは言っても、考え方まで一緒かというともちろんそうではありません。石橋は、違う視点、マインドでKaizen Platformの仕事に取り組んでいます。

須藤は「アフィリエイトで稼ぐ19歳の子の方がいいクリエイティブを作っている。才能はもっと流動化していく。やりたいことはただのA/Bテストツールじゃなくて、流動的に存在するクリエイターが才能を発揮できるプラットフォーム作りなんだ」という思いです。

一方の石橋はというと、「みんなの面倒くさいを解決してやろう」というマインドなんです。

リクルート時代に、総務関連の社員が会社の飲み会調整のために21時とか22時くらいまで残業していたんです。それを見て石橋は「こんな面倒なこと解決してやろう」と思うんですね。

そこであの「調整さん」を作ったんです。「面倒なことをなくすのが気持ちいい」みたいなエンジニアらしい部分があるんですね。

— 「調整さん」今でも使ってますよ!しかし、 お二人が違う視点とマインドをお持ちだと・・・。どこで繋がったんですか?

岡本:違うとは言っても、親和性はあると思います。

「Webサイトを改善しよう」と思っても、大きな組織や企業だと時間もお金もかかりますよね。それを外部のクリエイターの力を借りることでスピードアップさせてやろうという須藤のアイデア。

それから、ワークフローを改善してシームレス化を図ってなるべくワンストップでできるようにしてやろう、という石橋の「面倒くさいことを解決してやる」マインド。

別々の視点・マインドでも方向性は重なるんですね。

今のオフィスに引っ越してくる前のオフィス

 

とはいえ、石橋はというとやっぱり須藤が「やりたい」と言ったものを作って、一緒に新しい会社を盛り上げていきたいというトライの部分が大きかったと思います。そういう意味ではプロダクトの中身はさほど問うてなかったみたい。

リクルート社内でも、須藤と石橋が一緒に起業するって聞いて面白さを感じた人も多かったと思いますよ。

二人ともリクルートの中でもだいぶ「変わった」存在でした。尖っているというか、丸くなっていないというか・・・。

多分どちらか一人だけだったら「須藤さんねぇ」とか、「石橋さんねぇ」みたいな感じだったんじゃないかな。でもその二人が組んだと知って「なんか面白いこと始まりそうじゃないか」って思った人は多かったと思います。

 

創業期を知るメンバーのKaizen Platform, Inc. Product Manager 岡本葵

 

須藤の「大企業のPDCAサイクルのスピードを上回り、パフォーマンスを発揮する個人が世の中にどんどん出現するんじゃないか」という仮説から「ただのA/Bテストを作るのではなく、流動的に存在するクリエイターたちが才能を発揮できるプラットフォームを作る」というアイデアにつながっていきました。

次回はKaizen Platform, Inc. の創業と、「グロースハッカー」をとりまく今後の環境、そしてKaizen Platformが目指す未来について聞いていきます。

→ 後編へ続く

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