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ゴールドカード会員獲得コストが10分の1に!?トップグロースハッカーが語る3つの事例から、コンバージョンレートを上げるUI改善ノウハウを学ぶ

UI/UXの改善、コンバージョンレートの向上・・・サイト運営者の多くは様々な問題を解決するため、日々、試行錯誤を繰り返していることでしょう。そう、サイトの改善は一筋縄ではいきません。「改善してみたは良いものの、効果は変わらない・・・」という事象に、誰もが一度は出くわしたことがあるのではないでしょうか?

では、どうするか?もちろん、自ら思考錯誤し、サイトを改善していくことも大切ですが、より効果を高めたいのであれば、成功事例を参考にしてみると良いでしょう。

今回登場するのは、11ヶ月間で380のデザイン案を作成し、Kaizen Platform内のグロースハッカーランキングで常にトップランクに位置する株式会社スプリットエンジン代表の牧野健太郎氏。彼が、2015年10月末に開催されたWeb&デジタルマーケティングEXPO2015秋の弊社ブース内で語った、改善事例のグロースハックテクニックをお届けします。

1. ファーストビューを改善。たった2つの工夫でUXは改善できる


改善前の「ランチブッフェ特集」ページ

1つ目の改善事例として、牧野氏が口にしたのは宿泊予約サイト「一休.com」に掲載されているランチブッフェの特集ページ。「クライアントの要望は検索結果から、このページに辿り着いたユーザーを予約まで繋げたいというもので、具体的なKPIは予約完了でした」と語る牧野氏。

「ユーザーが予約完了までしてくれるようなUIに改善してほしい」というクライアントからの課題に対し、牧野氏は2つの改善を行ったそうです。

1つ目の改善は、食欲を喚起させる複数のイメージ写真をファーストビューに設置すること。「自分が改善する前のページを見たとき、『このページでは予約完了には至りづらいな』と単純に思いました」と牧野氏は言います。

なぜ、食欲をそそる複数の写真をファーストビューに置くことにしたのでしょうか?その理由は、ブッフェ特集の魅力が文章で説明されていたことにあります。

「『あれもこれも食べたい、そんなあなたを満足させるランチブッフェ』とあるのですが、魅力を文章で言われても、なかなか心って動かされない。なので、私は『あれもこれも食べたい』っていう言葉をデザインとして表現しました」

とにかく美味しそうな料理の写真を並べる。この小さな改善が、コンバージョンに繋がると考えたため、まず最初に着手したそうです。

2つ目の改善が、検索ボックスをファーストビュー内に配置するというもの。この特集ページは、検索から予約完了まで行うことができるのですが、改善前のページは検索ボックスが下のほうにあるが故に、初めて訪れたユーザーがこのページで何ができるのか一発で認識できずにいました。

そのため、牧野氏は「このページで何ができるのか、ファーストビューでユーザーに知ってもらうため、検索ボックスを上のほうに移動させ、ユーザーに検索ボックスの存在を知らせるという改善をした」とのこと。

2. 言葉を恋愛に置き換えたらコンバージョンレートが60%アップ!?転職サイトの改善事例

二つ目の事例として取り上げられたのは、「ちくしょう…転職だ」というキャッチフレーズでお馴染みの転職サイト「Green」のスマートフォンサイトの改善活動。

このお客様は、スマートフォンの爆発的な普及により、流入してくるユーザーのほとんどがスマートフォンになってきたため、「スマートフォンサイトを磨きあげなければ」という課題感を持っていました。

また、最近では一般的になってきましたが、Facebookログインを使う仕様になっていることもあり、「Facebookログイン後にアクションしてもらうためのUI/UX設計をどうするべきか?」という悩みもありました。牧野氏は「サービスの内容を端的に表現するのはちょっと難しいなと思いましたし、このサービスは『今すぐ登録する』という動機の形成がちょっと弱いなと感じました」と語り、2つの改善案を考えました。

まず着手したのは、キャッチコピーの変更。「オリジナルの方は『転職は、冒険だ』というキャッチコピーで、その下に小さく『けど、冒険に出る前にあなたに興味を持ちそうな脈アリ企業を見ていきませんか』と書かれています。全部読むと、サービスの全体の流れが分かるんですけど、パッと見ただけでは理解しづらいと思いました」と牧野氏。

具体的に、なるべく文字数を少なくし、パッと見ただけでサービスのイメージを伝わるようにしたいと思い、試行錯誤したそうです。結果的に完成したキャッチコピーが「転職は駆け引きだ」。そして、その下に「あなたに興味を持ちそうな脈アリ企業を見ていきませんか」と持ってくるようにしました。

なぜ、駆け引きという言葉を使ったのか?その理由は、牧野氏によると「駆け引きや脈アリって、恋愛用語なんですよね。転職を恋愛に置き換えることで、サービスのイメージがうまく伝えられるのではないか」と考えた結果ということです。

それに加え、牧野氏は「Facebookに一切投稿されない」という注意書きを強調しました。「転職活動はナイーブと言いますか、センシティブな活動。それが、『Facebookログインすると自分たちの友だちにバレてしまうんじゃないか?』っていう恐れがあると使おうと思わない」と言い、コンバージョンボタンに「Facebookには一切投稿されません」という文章を目立つように記載しました。

こうしてユーザーの不安を取り除いた結果、コンバージョンレートが60%上がりました。

コンバージョンレートを更に高めるため、牧野氏は細部の努力も怠りません。キャッチコピーをもう一工夫してみたのがこちらのデザインです。できあがったコピーは、「いざという時の逃げ場を作っとけ」というもの。このキャッチコピーは、「僕が最初に感じた、『今すぐサービスに登録しよう』という動機形成の弱点を解決するためのもの。少しでも危機感を持たせようと思い、こういうようなコピーにしました」と牧野氏は語ります。結果、コンバージョンレートが71%上がりました。

3. 会員獲得コストが10分の1に?アッと驚く、クレジットカードサイトの改善

最後の事例として紹介したのは、多くの人に馴染みのあるクレジットカード「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」の会員登録ページの改善。クライアントからの要望は非常にシンプルで、「とにかくコンバージョンを上げて欲しい」というもの。

その課題に対し、牧野氏は4つの改善を実行。最初に行ったのは、色調の変更です。もともとは、ブルーを基調としたデザインだったのですが、今回「ゴールドカード」ということもあり、牧野氏は黒×金の高級感溢れるデザインにしたとのこと。

また、訴求ポイントも少し変えてみたそうです。牧野氏は「訴求ポイントがAmazonギフト券プレゼントと初年度無料となっているのですが、AMEXのゴールドカードを求めている方がAmazonギフト券でなびくのかな、って少し疑問に思ったんです」と言い、初年度無料を目立たせることに。

次に行ったことはシンプルで、コンバージョンボタンの変更。「オリジナルの方はデザインがごちゃごちゃしており、ユーザーがパッと見たときに申し込みのコンバージョンボタンが分かりづらいと思ったので、見た瞬間分かるように変更しました」と牧野氏。実際、改善後は申し込みするためのボタンがどこにあるのか、非常に分かりやすくなっています。

最後に着手したのは、カードを申し込んで得られるメリットを整理配置してページ内リンクを付けるという改善。お申し込みボタンの下に、さらにボタンを3つ設置しました。その理由はページが長く、下まで行かなければカードの魅力が伝わりきらないという問題があったから。そのため、上下にボタンを設置し、ページの精読率を高めることを意識した結果、コンバージョンレートが24%上がったとのこと。また、当事例ではこの後も改善を重ね、クライアントから「ゴールドカード会員獲得コストが10分の1に」というコメントもいただいています。

380も改善案を作り続ける中で見えてきた、牧野氏のマーケターへの提言

このように、様々なサイトを改善し、コンバージョンレートを上げてきた牧野氏。380もの改善案を考えてきた結果、サイト改善における一つの解が見えてきたそうです。それは一体何なのでしょうか?

どんなサイトでも必ず改善の余地はあるんです。それは何故かというと、どうしても作り手や運営者の思い込みが、ページには含まれている。その思い込みを排除していくことがコンバージョンレートの改善につながっていくんじゃないかと、僕は思うんです。なので、作り手や運営者といった身内の人間だけでなく、外部の人間の意見やアイディアを取り入れながら改善をしていく仕組みを持つことが重要になると思います」

トップグロースハッカーの改善事例を参考に、皆さんもサイトの改善に着手してみてはいかがでしょうか?

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