Never Ending Re-InventionKaizen Platform オフィシャルブログ

UI改善はいつだって泥臭いもの。一流グロースハッカーが語る、成長の極意

pooyan-main

「どのようにして、UI改善のスキルを磨いたらいいか」

これは、多くのグロースハッカーが抱えている課題だろう。この仕事は「これをやれば必ず成功する」という方程式は存在しない。だからこそ、スキルアップの方法を暗中模索している方は、数えきれないほどいるはずだ。

そのノウハウを一朝一夕に得ることはできない。しかし、他の優秀なグロースハッカーが、どのようにしてスキルを磨いてきたのかを学ぶことで、成長のヒントにすることはできる。その努力の軌跡を知りたくはないだろうか。

今回は、Kaizen Platform創業初期の頃からグロースハッカーとして活躍し続けるPooyanさんを取材した。彼は「Japan Growth Hacker Awards 2015」において、「サービス/その他部門」「最多採用数部門」の2つを受賞した輝かしい経歴の持ち主だ。

その言葉には、グロースハッカーとして成長するためのエッセンスが詰まっていた。

基本ができてこそ、応用ができる

pooyan01

―Pooyanさんは、Kaizen Platformが創業したばかりの頃から、既にグロースハッカーとして活躍されていたとか。

Pooyan:そうですね。本当に最初の頃からです。当時はまだ、Kaizen Platform専用エディターもβ版でした。

そのため、元のWebサイトをベースにHTMLファイルを作成し、それを使用してデザイン改修を実施した後に、そのファイルをKaizen Platformに受け渡すような形で仕事をしていましたね。

その後、Kaizen Platform専用エディターが本格登場してきたことで、Webサイト改修の手間は大きく軽減されました。けれど、エディター特有の難しさもまた出てきたんです。

―具体的には、どのような難しさが出てきたのでしょうか?

Pooyan:JavaScriptの記述方法です。エディターを使ってWebサイト改修を行う場合、基本的には既存のWebサイトで動いているJavaScriptは修正できません。そのため、その処理に対して新しい処理を追加していくような形で、コーディングを進めることになります。

しかし、各コードの実行タイミングの問題などで、既存のJavaScriptと追加したJavaScriptの処理がバッティングを起こしてしまい、想定した通りに動かないことがあるんです。

―JavaScriptだからこそ発生する問題ですね。その事象は、どのように解決したらいいのでしょうか?

Pooyan:例えば、既存のJavaScriptの処理が実行し終わるのを何かしらの方法で監視しておき、その後、追加したJavaScriptの処理を走らせるとか。もしくは、既存のJavaScriptの処理を動かないようにしておき、追加したJavaScriptの処理によって上書きしてやるとか。そういったテクニックが必要になってきますね。

―そのような技術を身につけるには、どういった勉強法が有効だと思いますか?

Pooyan:Webサイト作成において必須であるHTMLやCSS、JavaScriptといった技術の“基礎知識”をちゃんと理解することが必要だと思います。

例えば、CSSであれば、どういった書き方をすればどのような表示の仕方になるのか。JavaScriptであれば、どのようなコードがDOM要素に対してどんな働きかけができるのかといったことを。

ベーシックな知識を1つひとつ習得しているからこそ、より難易度の高い仕事をするときに応用が効くんだと思うんです。

グロースハッカーの極意とは、整理すること

pooyan02

―少し話が変わりますが、どのような資質を持った人がグロースハッカーに向いていると思いますか?

Pooyan:グロースハッカーの仕事とは、本質的に“整理整頓”です。だからこそ、「わかりやすさとは何か?」を考えられる人が、この仕事には向いていますね。

WebサイトのUIが良くないときって、情報の整理がされていないことが原因である場合が多いんです。その企業が何を一番伝えたいのか。逆に不要な情報は何なのか。サイトを訪問してくれたユーザーにどうなってほしいのかということが曖昧になっている。だからこそ、様々な要素が混在し、わかりにくいUIになってしまうんです。

―その“整理する”感覚を磨くためには、どのようなトレーニングをすればいいと思いますか?

Pooyan:世の中にある、優れたUIのWebサイトをたくさん観ること。そして、そのサイトのUIがなぜ優れているのかを、自分なりに分析することが重要だと思います。人間が直感的に「わかりやすい」と思うものって、必ず何か理由がありますから。

それから、何より効果的なのはやはり多くの案件を経験することですね。様々なWebサイトのUIを改善し、その成功体験を積み重ねていく過程で、少しずつ良いUIのパターンが見えてきますから。

大切なのは、不断の努力。それが地力を作る

pooyan03

―最後になりますが、グロースハッカーとしての成長過程にある方々に対して、どのようなアドバイスをしたいですか?

Pooyan:これは僕個人の考え方なのですが、「わからないことがあったとしても、なるべく人に聞かないで自分で解決する」ことを心がけてほしいと思います。

―「人に聞かない」ですか。意外ですね。普通は「何かわからない所があったら、積極的に他の人たちに質問しよう」とアドバイスする人が多いと思うのですが。

Pooyan:人に教わったものって、頭に定着しにくいんです。例えば、車の運転をイメージしてください。自分で車を運転する場合って、通った道をすぐに覚えますよね。けれど、他の人が運転している車に乗っているだけだと、なかなか道って覚えられないと思いませんか?

―確かに!おっしゃる通りですね。

Pooyan:Webサイト制作やUI改善もそれと同じなんです。他の人から「これは、こうやってコードを書けばいいんだよ」と教えられたことって、時間が経つとすぐに忘れてしまいます。人間って、自分が苦労して身につけたものでなければ、地力にならないんです。

だからこそ、仕事において苦労や困難に突き当たったとき、どんなに躓いても、時間がかかっても、可能な限り自分で乗り越えてほしいなと思います。そうすることで、少しずつスキルは上がっていくものなので。

―結局は、地道な積み重ねが大切なのですね。

Pooyan:そう思いますね。一見、どんなに順風満帆に改善活動を成功させているように見える人でも、その裏には泥臭い努力が隠れています。それを淡々と、しかし情熱を持って、続けられる人こそが強いと思うんです。

日々、これ鍛錬なり

「わからない部分が出てきたら、調べて、失敗して、また調べて、そして成功して。結局はそのくり返しです」と笑顔で語ってくれたPooyanさん。

インタビューを通じ一貫して、彼は根気強く業務に取り組むことの重要性を話してくれた。シンプルながらも揺るぎないその言葉は、長年UI改善の仕事に取り組んできた者だからこそ醸し出す説得力がある。

優秀なグロースハッカーの持つ高い技術や優れた感性。それは、決して表には出てこない不断の努力が支えているのだ。