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Facebook 近藤氏に聞く。Video Firstの時代における広告クリエイティブのあり方

 

現在のFacebookのユーザー数は、グローバルで18億6,000万人、日本で2700万人。ユーザーは膨大な時間をFacebook上で過ごしている。Facebookは実名制なので、他のメディアに比べて圧倒的な精度でターゲティングが可能で、マーケティングメディアとしての最大の魅力である。

Facebook広告のクリエイティブは、瞬間的にユーザーの興味を引きつけるインパクトが必要だ。しかし、いたずらにインパクトだけを狙ったクリエイティブを使うことで、高い精度でターゲティングされたオーディエンスにネガティブなブランドイメージを与えてしまう危険性がある。クリエイティブの良し悪しが、広告の効果を決めるもっとも重要な変数となっている。

Faceobookでは、動画広告がその高い広告効果から注目されているが、動画のクリエイティブ制作は、静止画よりも手間がかかり、フォーマットの自由度も高いので、広告主は動画広告のクリエイティブ制作の正解を模索している状況である。

今回、「Advertising Week Asia 2017」でKaizen Platformが開催した「デジタルマーケティングを活用したグローバル市場へのチャレンジ」パネル登壇していただいた、Facebook社の近藤氏に最近のFacebookでのトレンドや、動画広告におけるクリエイティブの作り方などを聞かせていただいた。

ユーザーは0.25秒で「観たいか、観たくないか」判別する

――「Advertising Week Asia 2017」のパネルセッションでは、近藤さんがお話された「Video Firstの時代」というキーワードがとても印象的でした。現在のFacebookにおける動画コンテンツの動向について教えていただけますか?

近藤:ユーザーは、タイムライン上に流れる動画を0.25秒で「観たいか、観たくないか」判別すると言われています。動画の場合、ロケットスタートというか、スタートにインパクトを持ってくるとか、最序盤でユーザーの関心を惹くことが大事です。

また、ユーザーが「どのような状況でこの動画を観ているか」を考えて、コンテンツを考えることも重要になっています。「電車での移動中に観る」とか「家族と一緒にじっくりソファに座って観る」といったように、視聴されるシチュエーションによって最適なコンテンツは異なってくるからです。「どんな人に」「どのように」「どの時間帯に」「どんなメッセージを」届けたいのかを丁寧に設計することが求められる時代になっています。

――Facebookはタイムラインに表示される動画のコンテンツに対してどのようにサポートしていこうと考えていますか?

近藤:「ユーザーがどんな環境でもストレスなく動画を観られる」かつ「あらゆるコンテンツフォーマットに対応している」プラットフォームにしていきたいです。

2021年までには、モバイルのトラフィック上の約8割が動画になると言われています。ユーザーがスムーズに動画を視聴できるような環境を提供できなければ、プラットフォームとしては生き残っていけません。

そして、それぞれの動画は尺の長さもコンテンツの中身も、さまざまなものが作られていくことになるので、決まったフォーマットの動画に最適化させるのではなく多種多様なフォーマットをサポートして、それぞれのコンテンツに最適なユーザーインターフェースにしていく必要があるでしょう。

たとえばFacebookは今、縦型動画にも対応していますし、ピクチャー・イン・ピクチャーと言って動画を小さなサイズにしてタイムラインに入れたりもしています。あらゆる形で動画を楽しめるプラットフォームにしていく潮流がFacebook社内には生まれているんです。ARやVRもその一つです。

Facebook用の動画広告クリエイティブを作るのが当たり前

――Facebookでは、他のソーシャルメディアに比べて、ユーザーの投稿と広告が違和感なく混在しているというか、広告が邪魔にならない印象を受けます。これは、何かプログラムなどで制御をしているのでしょうか?

近藤:そうですね、広告を出稿していただく際には審査のプロセスがあるのですが、ユーザーに読まれない可能性が高いクリエイティブはチェックしています。実際に、宣伝色の薄い広告の方が、結果的には広告効果が上がりやすい傾向にあります。より高い広告効果がでるよう最適化をしていくと“広告っぽい広告”が避けられる結果になっていきます。

――なるほど。そういう仕組みであれば、Facebookに流れる広告は、ユーザーのタイムラインのコンテンツにマッチしたクリエイティブが表示されていくのかもしれないですね。

近藤:そうですね。これまでWeb上の動画広告のクリエイティブには、テレビCMなど既存メディア用に制作したものを流用することが多かったのですが、今では、Facebookのタイムラインで見られることに最適化したクリエイティブを新しく制作するのが当たり前になっています。

1年後には、Facebookのタイムラインの景色も変わっていると思いますよ。私は、縦型で没入感たっぷりの動画広告が主流になってくるのではないかと予想しています。

今はちょうど過渡期の時代です。動画コンテンツ、動画広告を巡る環境が大きく変わっているフェーズなのではないでしょうか。

 

数多くのクリエイティブを作れる体制が必要。1000種類以上のクリエイティブを出し分けるケースも。

――広告主側にとっても大変な時代ですね。「いかにして見てもらうか?」をかなり綿密に設計しなければいけないというか。

近藤:そうですね。Facebook広告は、ターゲティングが正確なので、やはり抜群に効果が高くて、その最適化への関心が高まっています。どのようなクリエイティブにすればいいのかを、誰もが模索しているように感じますね。

――最後に、近藤さんがFacebookにおける広告はこういう見せ方・クリエイティブにしていくと良い」と考えていることをお聞かせいただけますか?

近藤:これは私の意見というよりFacebook社が広告主様にお勧めしていることなんですが、広告の持つストーリーやコンテキストを、地域やユーザーに応じてローカライズ、パーソナライズする、ということが重要になってくると思います。たとえばある自動車メーカーは、ある新車のプロモーションで、ユーザーのプロファイルに合わせて約1,700通りのクリエイティブを出し分けています。

つまりは、「ユーザーがその広告に接触している環境とコンテキストに対していかに最適化させていくか?」が今後は重要なキーワードとなってくると思います。

近藤氏も登壇されたAdvertising Week Asia 2017のスライドがダウンロードできます。以下フォームから入力してください。

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